配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1998年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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研究概要 |
1600℃,脱酸アルゴン気流中で,初期酸素濃度を制御したFe-10%Ni系合金を溶解し,脱酸剤としてSi,Ti,Al,ZrまたはCeを添加して脱酸生成物を生じさせた後,急冷した。1600℃での保持時間が長くなるにつれて介在物粒径は大きくなり,介在物数は少なくなった。脱酸力はCe>Zr>Al>Ti>Siであるが,この脱酸力の順に,介在物数は少なくなった。また,いずれの介在物においても,生成直後にはFeOが含まれていたが,1600℃での保持時間が長くなるにつれてFeO濃度は低下し,脱酸力の順に介在物中のFeO濃度は低かった。 Fe-10%Ni-N合金にFe-50%Ti合金を添加した場合,デンドライト組織中のTiN介在物数は,非デンドライト組織におけるより著しく多かった。いずれの組織においても,Fe-10%Ni合金の固相率の上昇にともなって介在物個数は増加し,また,1400℃での保持時間と共に介在物数は増加した。 1873Kで溶融したFe-10%Ni合金にFe-50%M合金(Al,Zr,Ce)またはNi-Mg合金を添加し,直ちに撹拌して脱酸生成物を懸濁させた。これにFe-50%Ti合金を添加して撹拌し,1400℃まで冷却してからその温度に所定時間保持してTiNを析出させ,水中急冷した。TiN+MgO介在物の個数はTiN+M_xO_y(M_xO_y=Al_2O_3,ZrO_2,Ce_2O_3)介在物のそれより著しく多く,またその粒径は冷却条件に依らず小さかった。Fe-10%Ni合金のデンドライト組織の部分に存在するTiNおよびTiN+M_xO_y介在物は,非デンドライト組織部と比べて,数は多く,粒径は小さかった。1400℃における保持時間が長くなってもTiNおよびTiN+M_xO_y介在物の粒径は変化しなかったが,介在物の個数は僅かに増加する傾向を示した。
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