配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
二元系水素吸蔵合金膜を作製するために,溶融金属塩からの溶融塩電解と,電析金属と基板金属との合金化を利用した二元系あるいは三元系水素吸蔵合金膜の生成を検討した。La,Ca,Ti,MgをNi,Fe,Cu基板上に溶融塩電解し,水素吸蔵合金であるLaNi_5,CaNi_5,TiFe,Mg_2Ni,Mg_2Cuの作製した。電解条件とくに電解温度,電解電流密度によって生成合金相が変わる。目的とした水素吸蔵合金が単相で生成した場合もあるが,他の金属間化合物との混合相として生成したもの(Ca-Ni系,Mg-Cu系)もあった。 作製した水素吸蔵合金膜の特性評価としてアルカリ水溶液中で水素吸蔵・放出試験,サイクル試験を行った。また,作製した合金膜は,水素吸蔵合金が単相で生成していたり,他の金属間化合物との混合相であったりするため,これらの生成状態の違いが水素吸蔵特性に与える影響についても考察した。 本研究で作製した水素吸蔵合金膜の中で,常温アルカリ水溶液中において良好は水素吸蔵特性を示したのは,La-Ni系で,1023Kにおいて電流密度0.1Acm^<-2>,電析時間0.4ksでLaをNi上に電析して作製した約25μmのLaNi_5であった。La-Ni系において,活性化処理をしない状態では,市販のインゴットより本研究で作製したLaNi_5合金膜のほうがサイクル特性において優れていることがわかった。市販のLaNi_5インゴットからは合金の微粉化による剥離が多く観察されたのに対し,LaNi_5膜の場合は,剥離はある程度見られたがインゴットほどではなかった。合金の一成分が基板であることから密着性が向上し,水素吸蔵・放出サイクル時に生じる微粉化を緩和することができたと考えられる。 一方,Ni基板上へ溶融塩電析によりLaとCoを同時析出させ,基板と合金化させた.Coを1%程度添加されたLaNi_5合金膜が形成できることが明らかとなった.この膜の水素吸蔵・放出はサイクル寿命が向上することがわかった.
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