研究課題/領域番号 |
10450283
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
猪股 宏 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10168479)
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研究分担者 |
LEE Jr.Smith (SMITH Richard Lee Jr.) 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60261583)
和田 直純 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40280870)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 超臨界Co_2 / アルカリ金属 / 錯形成 / クラウンエーテル / グライム / 超臨界CO_2 / 二酸化炭素 / 金属イオン / 錯体 / 逆ミセル |
研究概要 |
超臨界CO_2は環境調和型の溶媒であり、洗浄溶媒としての利用が期待されているが、金属イオンなどの親水性物質を溶解度しないという機能的制限がある。本研究では、超臨界CO2への親水性物質可溶化技術の開発の一つとして、錯形成反応を用いた超臨界CO_2による水溶液からのアルカリ金属イオン(Na+、K+)の抽出と逆ミセル形成を検討した。 錯形成実験では、クラウンエーテルやグライムを配位子として選定した。しかし、これらの配位子のみでは、アルカリ金属イオンはほとんど抽出されないことが分かった。これは、生成した錯体が分極したイオン対であるため、無極性の超臨界CO_2にほとんど溶解しないためと考えた。一方、超臨界CO_2への溶解性の高い過フッ化カルボン酸(HPFOA)を添加させたところ、いずれの配位子においても抽出率の増加が認められた。親CO_2性のPFOA-アニオンがイオン対のカウンターイオンとして作用し、イオン対の超臨界CO_2への溶解度増加に寄与しているためと考えられる。平衡反応式による抽出機構の解析を試みたところ、カリウム-トリグライム系では、配位子が高濃度になると抽出率が減少し、低濃度域で極大値を持つことが分かった。この現象を定量的に考察するために、水相中で高次(1:2、1:3・・・)のカリウムイオン-グライム錯体の生成を仮定してカーブフィットを行うと、実験値を定量的に表すことが可能であることが分かった。 逆ミセル測定のための高圧光学窓付き動的光散乱実験装置を作製した.本装置により超臨界二酸化炭素への市販の界面活性剤溶解度は極めて低いこと,またミセル形成も極限られたフッ素系物質がわずかに可能性があることが分かったが,装置の攪拌能力の向上がミセル形成の必須であることが明らかとなった.
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