研究課題/領域番号 |
10450295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
後藤 繁雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90023283)
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研究分担者 |
井土 忠厚 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80023159)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 連続ガス化 / 溶融塩触媒 / 分子反応工学 / メカノケミカル効果 / 二酸化炭素 / 撹拌ミル反応器 / 鉄触媒 / 活性炭 / アルカリ金属触媒 / リグニン / 媒体撹拌ミル / 炭素質 |
研究概要 |
工業原料として有用な物質を、固体状態のまま連続的に反応させ製品化する事を目的とし、炭素質のガス化に対する1.溶融塩触媒の有効性、2.撹拌ミル反応器の可能性、3.これらを利用した炭素質の連続ガス化について調べ次の結果を得た。反応は炭素質と二酸化炭素からの一酸化炭素生成反応を行った。 結果 1.溶融塩触媒の有効性:炭素質としてグラファイト、活性炭およびリグニンを使い、アルカリ金属炭酸塩(融点891〜1,164K)およびこれらの共融混合物(融点669〜787)を触媒として973Kで反応を行った。触媒の融点が反応温度より低い場合には、触媒とグラファイトを物理的に混合するだけで反応は起きた。この物理混合法によるグラファイトおよび活性炭のガス化速度は、触媒を含浸法で担持した時のガス化速度とほぼ同じだった。しかし触媒の融点が反応温度より高い場合には、物理混合法による触媒では反応は進まなかった。更に、ニッケル触媒と溶融塩触媒の共存効果を調べた。両者の触媒が共存している時の反応速度は、ニッケル触媒だけの場合の4.3倍であった。 2,撹拌ミル反応器の可能性:活性炭を使って撹拌ミル反応器中773Kで反応を行った。活性炭の平均粒径は、粉砕により44μmから1.2μmに変化した。活性炭を反応器中で粉砕することにより反応は起こり、反応速度はボールの回転数の増加とともに増大した。反応速度はまた鉄粉末を触媒として加えると増加し、鉄粉末の触媒活性はボールの種類(鉄とジルコニア)および鉄粉末の粒径によって変化した。 3.連続ガス化:炭素質の連続ガス化の可能性を検討するため、触媒の反復利用を行った。回分反応器において活性炭(またはリグニン)が消費された後、触媒を含む反応器に同量を加え再び反応を行った。この反復操作で、触媒活性を失うことなく共融組成の溶融塩触媒を再利用できる事が分かった。
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