研究課題/領域番号 |
10450297
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
加藤 敬一 愛媛大学, 工学部, 助教授 (10117088)
|
研究分担者 |
佐伯 俊昭 国立病院四国ガンセンター, 癌遺伝子研究室, 室長
立石 憲彦 愛媛大学, 医学部, 助手 (90236555)
佐藤 元通 愛媛大学, 医学部, 講師 (50162491)
山崎 高志 ヤマキ株式会社, 研究開発室, 室長
菅原 卓也 愛媛大学, 農学部, 助手 (00263963)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1998年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
|
キーワード | 癌治療 / 癌細胞 / 遺伝子導入 / リポソーム / 脂質ベシクル / 海藻レクチン / IgM / プロテインA |
研究概要 |
目的 癌細胞への"ミサイル装置"として、癌細胞の特異抗原としての糖鎖を認識するESA(トゲキリンサイ海藻由来のレクチン)を装着した、人工細胞(脂質ベシクル)を創製し、DDS(Drug Delivery System)に利用することを目的とした。標的分子のリガンドとしては、大別して二種類のリガンド、すなわち、1)、および2)癌細胞の特異抗原を認識する抗体(モデル抗体として抗IgM抗体を使用)、について研究を進める。 結果 このESAを、Span80を主成分とする脂質ベシクルに固定化して、癌細胞へのターゲッティングを主目的とする種々の実験的検討を行った。正常細胞モデルとしてMCF10(乳腺細胞)、Fibroblast(へその緒由来の繊維芽細胞)、および癌細胞としてMCF7(乳線癌細胞)、COL0201(大腸癌細胞)、ハイブリドーマ(HB4C5)を用いた。その結果、このESA固定化ベシクルは癌細胞に対して特異的に結合する傾向が見られた。またESAが癌細胞に対してアポトーシスを誘導することが示唆された。さらにESA、およびESA固定化ベシクルをラットに投与して検討した結果、ESA特異抗体が若干発現するものの、どのラットも体重減少も無く約5週間健康に生存し、現段階でのこのベシクルの安全性が確認された。 次に、抗体のベシクル固定化については、プロテインAを媒介として、抗体のFabフラグメントを外方向に配向させて、固定化させることができた。さらに、Isothiocyanic Acid Dodecyl Ester(IADE)で表面修飾して疎水化したプロテインA用いるとともに、カチオンペプチド脂質(CPL)をSpan80中に混入させることにより、カチオン性イムノベシクルを調製した。このイムノベシクルが、IgMを産生するHB4C5に対し、標的的に結合し、ベシクル内に包括した遺伝子を効率良く目的細胞に導入することが出来た。
|