研究課題/領域番号 |
10450300
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤元 薫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011026)
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研究分担者 |
冨重 圭一 (富重 圭一) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50262051)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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キーワード | スピルオーバー / 水素 / 固体酸 / 炭化水素改質 / ブレンステッド酸 / ルイス酸 / ハイドライド / スピルオーバー現象 / 固体酸触媒 / プロトン |
研究概要 |
固体酸触媒上の酸点は炭化水素の異性化反応、水素化分解反応、不均化反応などの触媒反応の活性点となるが、これらの触媒反応の問題点は酸点上に重合して生成した重質な炭化水素種が吸着し、被毒により活性劣化を引き起こすことである。これに対して、この活性劣化を抑制する手法として、直接担持、または物理混合により固体酸触媒に金属活性点を導入する方法がある。これらの活性劣化は、貴金属の導入と同時に、炭化水素と共に水素を共存させることにより劇的に抑制されること及び活性促進が報告されてきた。この水素共存効果について、貴金属表面上で解離した原子状水素が担体表面へスピルオーバーし、表面拡散により固体酸触媒上の酸点に到達し、ブレンステッド酸点の再生と反応中間体であるカルベニウムイオンへのハイドライドの供給という役割をスピルオーバー水素が担う反応機構モデルを提唱してきた。そこで、酸点上にプローブ分子としてピリジンを吸着させ、水素流通下での挙動をFTIRを用いて観察した。物理混合触媒と直接担持触媒を比較検討したところ、ルイス酸点上に吸着したピリジンの脱離が水素により促進されることを見出した。ピリジンの吸着量、すなわち被覆率を変化させた実験も行い、ブレンステッド酸点への吸着が飽和したときには、金属表面上でのピリジンの水素化も進行することがわかった。さまざまな条件での観察から、スピルオーバー水素種として、ハイドライドが生成していることが強く示唆された。
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