配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1998年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
平成10年度から平成12年度にかけて微小重力環境下で液滴の放出と捕集に関する実験を行った。 平成10年度は,液滴生成器を作成し,微小重力下で液滴生成器の性能試験を行った。その結果, 1.微小重力環境では表面張力が顕在化するため,ノズル出口を塞ぎ,液滴生成ができないことが懸念されていたが,微小重力下でも通常重力下と同様,液滴直径および液滴間隔が均一である均一液滴流が生成されることが確認された。 平成11年度は,回収器自体を回転させて遠心流を発生させ,遠心流に直角に当たるように入口を配置した回収管から作動流体を回収する回収器を製作し,微小重力での性能試験を行った。その結果, 2.作動流体循環で回収器の下流にあるギアポンプへ作動流体を送り込む能力があることがわかった。また,液滴の捕集については,液滴をアルミ平板に衝突させ,飛散の有無を確認した。その結果, 3.液滴直径200μm程度の均一液滴流では飛散発生せず,不均一液滴流の場合,飛散が発生することがわかった。これは,不均一液滴流内に直径の大きい液滴が含まれているためであると推測された。 平成12年度は,平成11年度の不均一液滴流内に液滴直径が大きい液滴が含まれていたため飛散したのではないかという推測を裏付けるため,ノズル直径を大きくするとともに,平成11年度の液滴回収装置を改修し,回収面角度を変更できるようにするとともに回収面上に液膜を生成できるようにして,液滴捕集に及ぼす回収面角度依存性,液膜の有無の影響を調べた。その結果, 4.微小重力環境と通常重力環境下で結果に大きな違いが見られないこと, 5.液滴直径が400μm程度の液滴であると均一液滴流でも飛散すること, 6.厚さ数mm程度の液膜が液滴直径400μm程度の液滴の飛散を防止する効果があること, 7.液滴捕集におよぼす回収面角度依存性が小さいこと,などがわかった。
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