研究分担者 |
加藤 昌治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10250474)
藤井 義明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70192309)
朝倉 國臣 (朝倉 国臣) 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20002305)
山本 雅昭 旭化成工業株式会社, 化藻研究所, 課長(研究職)
平田 篤夫 熊本工業大学, 助教授 (20279376)
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研究概要 |
本研究では,より高度なスムースブラスティングを実現させるための必要条件を理論的・実験的に解明することを目的とし,亀裂進展を考慮したスムースブラスティングのシミュレーションコードを開発するとともに、岩石実験と数値予測により,スムースブラスティングの影響因子を定量的に分析し,その最適設計条件について検討を加えた。得られた成果をまとめると以下のようである。 (1)岩石動的破壊の数値解析法を開発するとともに,発破設計における基本定数である岩石動的強度とその発現のメカニズムについて検討を加え,動的強度と静的強度の相違は,応力集中域の寸法と亀裂進展プロセスにあること,両者の強度の比は微視的強度分布の均一性係数に依存することなどを明らかにした。 (2)スムースブラスティングにおける亀裂進展プロセスと破断面形成プロセスを解析し,起爆時間精度と破断面平滑性および損傷圏寸法との関係を明らかにした。また,トンネル掘進の試験施工により,起爆時間精度を向上させることにより,岩盤損傷が抑制され,破断面の平滑性が向上することを確認した。 (3)スムースブラスティングの効果を定量評価するために,簡易PS検層により,損傷圏寸法を迅速に計測する方法を開発した。また,本手法を実際の発破施工現場に適用し,その有用性を確認した。 以上の結果から,高度なスムースブラスティングを実現させるためには,電子遅延式起爆システムなどにより起爆時間精度を向上させるとともに,発破後に損傷圏計測を実施し,その結果を薬量・孔間隔などの発破設計にフィードバックさせることが肝要であると考える。
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