研究分担者 |
楠田 啓 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (90169988)
大村 誠 高知女子大学, 生活科学部, 助教授 (70223956)
伊藤 俊秀 (伊藤 俊彦) 関西大学, 総合情報学部, 助教授 (30213060)
陳 友晴 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (80293926)
|
研究概要 |
都市近郊の露天採掘鉱山での,原石山の確保から切羽の採掘,跡地の利用にいたるまでの計画は人的な作業によるところが多く,環境保全・都市交通への配慮など社会的要請へ対応するためにも,鉱山での計画作業および採掘作業の合理化に活用されるシステムを検討した。 まず,デジタル技術を活用したRTK-GPS(リアルタイムキネマティックGPS)による地形測量を露天採掘鉱山において実施し,GPS衛星軌道と切羽地形を考慮した観測のスケジューリング手法や切羽での迅速かつ十分な精度でのGPS測量手法を確立した。つぎに,取得された地形データが迅速に更新できることを生かし,切羽地形データの作図・採掘作業のシミュレーション・採掘跡地の景観シミュレーションまで,コンピュータ・グラフィックスを応用して実施する手法を示し,さらに地質データの入力機構・DBMSの構造・衛星写真の応用について検討した。地形・地質データの解析には,衛星写真の画像処理によるマクロなアプローチと,岩石内のクラックに蛍光塗料を注入して紫外線照射装置によって鮮明に可視化し,ミクロスキャナとカラーCCDカメラを組み合わせてクラック画像を精密に取得し,画像解析を行うというミクロなアプローチを併用した。また,総合的なシステム構築にあたり,大規模露天鉱山における採掘管理へのGPSの応用が進んでいる国外の事例も調査した。一方,切羽における作業の安全と合理性を併せ持つシステムの確立のため,デジタルカメラによる3次元測量の精度評価と,従来の航空写真,RTK-GPSおよびデジタルカメラの総合運用を行い,鉱山用CAD上での地形データベース化と合理的かつ最適な採掘計画の作成を行うことができた。
|