研究課題/領域番号 |
10460057
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
広瀬 正明 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (60026523)
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研究分担者 |
水谷 公彦 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (40314281)
山下 穂波 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (90252519)
高橋 延行 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (20252520)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
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キーワード | 食品タンパク質 / 機能特性 / オボアルブミン / オボトランスフェリン / 分子構造 / 機能持性 / 食品蛋白質 |
研究概要 |
タンパク質の高次構造には、規則的構造のN型と完全変性状態のD型、及び部分変性したMolten globule型(M型)が存在する。そこでモデルタンパク質として、卵白のOvalbuminとOvotransferrinを用いて高次構造変換機構の解析を行い、以下の成果を得た。 1.Ovalbuminに関する成果:本蛋白質のM型は、D型からの巻き戻り中間体として、またジスルフィド還元分子において、酸性条件下で形成されることが分った。一方、遺伝子を使って大腸菌で発現させたOvalbuminは、卵白のOvalbuminと同一のコンフォメーションをとるものの、翻訳後修は受けないことを明らかにした。また、組み替え型Ovalbuminがアルカリ処理により、高耐熱性のS-Ovalbuminに変換されることから、Ovalbuminの耐熱化には、翻訳後修飾部位の関与する分子内架橋形成機構の可能性がないことを明確にした。さらに、部位特異的変異を入れた分子種のうちR339Tが一ヵ所のペプチド結合の切断により熱安定性が15℃上昇することを見いだした。 2.Ovotransferrinに関する成果:高次構造変換の機構を調べるための基本として、N型の立体構造を知るため、アポ形のX線結晶構造解析を行い、全立体構造を解明した。また、卵白の加熱殺菌による起泡性の極端な低下が、Ovotransferrinの熱変性に基づくことを明らかにすると共に、この熱変性の防止策として、いくつかの陰イオンの添加が有効であることを見いだした。
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