研究課題/領域番号 |
10460127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
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研究分担者 |
中山 裕之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40155891)
澤崎 徹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00012047)
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
青木 不学 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20175160)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 産業動物 / 着床 / インターフェロン・タウ / エンハンサー / プロモーター / サイレンサー / トロホブラスト / IP10 / cDNAサブトラクション / IP-10 / プロテインキナーゼC / 転写因子群 / GM-CSF / IL-3 |
研究概要 |
着床は母子コミュニケーション、異種細胞間の接着・融合・浸潤、そして胎盤形成が免疫反応下で進行する過程であり、医学・生物学の中でもいまだに解明されていない現象である。「受精」によって生命が始まるのではなく、受精卵が「着床」過程を経てから生命が始まると考えられるようになった。反芻動物の胚仔が産生・分泌するインターフェロン・タウ(IFNτ)は母体の妊娠認識や着床過程に不可欠な因子であると言われて久しい。しかしながら、未だにその発現制御機構は解明されていないばかりではなく、着床過程を人為的に制御することもできない。本研究では、その発現制御機構を解明し、IFNτ遺伝子の発現を人為的にコントロールし、着床過程を制御することで、そのメカニズムを明らかにし、胚の早期死滅を減少し、産業動物の繁殖効率を向上させ、その資源を有効利用することを最終目標とする。具体的には、IFNτ遺伝子のプロモーター、エンハンサーとサイレンサー領域を同定するとともに、エンハンサー領域のGATA、AP-1とunknownタンパク結合部位を特定した。いままで、ヒツジの遺伝子発現制御機構をヒトの胎盤絨毛性ガン細胞を用いて解析してきたが、本年度より、シバヤギの胎盤から樹立されたトロホブラスト細胞株を使用しながらIFNτ遺伝子発現制御機構を解析している。また、IFNτ遺伝子発現に関与する遺伝子群とIFNτに誘導される遺伝子群の同定のために、サブトラクション法を用いて解析している。妊娠14-15日目と妊娠19-20日目の胚からRNAを抽出し、cDNAライブラリーを作製した。それらのサブトラクションを行うことで、妊娠14-15日目には存在せず、妊娠19-20日目に発現しているmRNAを同定した。同様に妊娠・非妊娠の子宮内膜のcDNAを構築し解析を行ったところ、妊娠子宮にはIFNγinducible protein10kDa(IP10)という、免疫反応の下流で発現するケモカインを発見した。現在、IFNτ、IFNγとIP10との関係を生化学的、分子生物学的な手法を駆使して解析を行っている。
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