研究課題/領域番号 |
10460140
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
平井 克哉 岐阜大学, 農学部, 教授 (30021702)
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研究分担者 |
増澤 俊幸 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (10181645)
山口 剛士 岐阜大学, 農学部, 講師 (70210367)
福士 秀人 岐阜大学, 農学部, 助教授 (10156763)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | Q熱 / Q熱の分子構築 / リケッチア / コクシエラ菌 / Q熱リケッチア / Coxiella burnetii / 感染防禦抗原 / Q熱の診断 / 病原性支配遺伝子 |
研究概要 |
Q熱リケッチアの抗原性を担う蛋白質支配遺伝子は、熱ショックおよび27kDa外膜蛋白質支配の2種遺伝子(htpBおよびcomI)が知られているに過ぎない。今回は5つの新しい抗原性を担う53、50、47、34、27および24KDa蛋白質支配遺伝子をクローニングし、各遺伝子および発現蛋白質の性状を解析した。 sucB遺伝子は、405個のアミノ酸をコードする1,212bpのORFからなり、E.coliおよびH.influenzae ODHと、それぞれ54.3および54%の相同性を示したが、N-末端側のアミノ酸配列はそれぞれ45.5および42%の相同性を示した。発現蛋白質はマウス感染回復血清、ウサギ免疫血清およびQ熱患者血清と反応した。 icd遺伝子は、427個のアミノ酸からなる46.6kDaの蛋白質をコードするORFが同定され、E.coliおよびS.entericaのIDHと、それぞれ74および73%の高い相同性を示した。本遺伝子形質転換E.coli DEK2004におけるIDH産生はpH5から5.5の間で高く、本菌の増殖環境と関連すると考えられた。 24kDa外膜蛋白質支配遺伝子は630bpのORFからなり、この発現蛋白質はC.burnetii免疫血清と特異的に反応した。 53kDa糖蛋白質支配遺伝子は1,410bpのORFからなり、この発現蛋白質はC.burnetii免疫血清と特異的に反応した。この53kDa蛋白質はproteinase K処理により消化されず、本菌表面に存在する糖蛋白質であることが証明された。 34KDa蛋白質発現遺伝子のORFは915bpで305アミノ酸をコードし、シグナルペプチダーゼによって認識されたことから、菌体膜に関わることが示された。 これら発現蛋白質を精製後、モルモットに接種し感染防御能(ワクチン)を検討した結果、5つの各蛋白質は感染防御が成立しなかった。今後はその他のクローニング遺伝子からの発現蛋白を含め、各発現蛋白質の混合物による感染防御能の実験が必要である。
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