研究課題
基盤研究(B)
種々の温度情報を統合して体温調節反応を発現させるための神経回路網や環境温度変化への中枢神経系の適応機構については、ほとんど解明されていない。本研究では、ニューロン活動のマーカーとして、プロトオンコジーンであるFosに着目し、体温調節に関与する中枢神経部位をFos免疫組織化学により調節反応に関わる中枢神経系機能地図を作成することを目的とした。1)寒冷適応機構;幼児期の寒冷刺激は成熟生体でのFos発現を変化させる幼児期に寒冷刺激を与えると、成熟生体になった時点で寒冷適応を示すことがある。そこで、生後2週間4度の寒冷刺激を毎日2時間与え、寒冷適応した成熟個体を用いて中枢神経系におけるFos発現を調べたところ、視床下部のいくつかのぶいにおいて顕著なFos発現減少が認められたが、延髄・脊髄では変化がなかった。この結果は、寒冷適応の機構として視床下部神経回路の適応的変化が考えられる。2)LPS刺激による体温上昇とオキシトシン・バソプレッシン神経LPS投与は顕著な体温上昇を起こすことが知られている。しかし、LPSに依存した体温上昇の中枢神経部位・特にオキシトシン・バソプレッシン神経の関与についてはよくわかっていない。そこで、LPS投与後のオキシトシン・バソプレッシン神経におけるFos発現を2重染色法により調べた。その結果、LPS投与後、Fosはオキシトシン・バソプレッシンに一過的に発現することが明らかになった。LPS投与による、体温上昇に伴い血管収縮作用や水分調節作用のあるこれらのペプチドホルモンが重要な働きを持つことがわかった。
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