研究課題/領域番号 |
10470019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
山下 博 産業医科大学, 医学部, 教授 (00030841)
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研究分担者 |
芹野 良太 産業医科大学, 医学部, 助手 (00309957)
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 講師 (10232745)
澁谷 泉 (渋谷 泉) 産業医科大学, 医学部, 助教授 (50162649)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | 神経内分泌 / 室傍核 / 視索上核 |
研究概要 |
生体の恒常性を保持する中枢である視床下部において室傍核および視索上核が体液の恒常性を維持するのに中心的役割を担っていることが明らかになってきた。また分子生物学的手法および電気生理学的手法により神経性・内分泌性および局所での細胞間情報伝達、またそれによる細胞の反応などが徐々に解明されてきている。そこでこれらの方法により種々の神経伝達物質や修飾物質の神経分泌細胞への作用について検討した。得られた結果は以下の通りである。1、PACAPおよびプロスタグランデインE2はラット視索上核の神経分泌細胞の神経活動を非選択性陽イオンチャネルを開くことにより興奮させた。また、プロスタグランデインE2はシナプス前のEP受容体を介して、神経分泌細胞へ興奮性に働く系があることを確認した。2、PACAPおよびATPはラット視索上核の神経分泌細胞の細胞内カルシウム濃度をそれぞれに特異的な受容体を介して増加させた。3、ラット視索上核の神経分泌細胞のGABAB受容体を介した神経活動の抑制し、その抑制は神経分泌細胞におけるカルシウム電流の抑制によるものであることが解明された。4、PACAPおよびアドレノメデユリンの覚醒ラット脳室内投与により室傍核および視索上核のバゾプレッシン産生細胞とオキシトシン産生細胞がそれぞれ特異的に活性化されることを明らかにした。5、アデノシンはラット視索上核の神経分泌細胞のA1受容体を介してカルシウム電流を抑制した。6、我々が継代培養している遺伝性多飲マウスの視床下部においてバゾプレッシン遺伝子が増加しているとを解明した。7、麻酔薬として臨床応用されているプロポフォールが視索上核の神経分泌細胞を抑制することを解明した。8、ラット室傍核および視索上核の神経型N0合成酵素遺伝子の発現が糖尿病などの高浸透圧状態や循環容量の滅少により増加していた。また、絶食による神経型NO合成酵素遺伝子の発現滅少がレプチンの脳室内投与による補充により回復することを明らかにした。7、NOが視索上核の神経分泌細胞においてクロライド電流を変化させることを解明した。
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