研究課題/領域番号 |
10470037
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田村 眞理 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20124604)
|
研究分担者 |
小林 孝安 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (10221970)
平賀 章 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (80134047)
高井 俊行 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20187917)
柳川 右千夫 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (90202366)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | SAPK / シグナル伝達路 / IL-1 / TAK1 / PP2C / ストレス応答 / SAPKシグナル伝達路 / プロテインホスファターゼ2C / 環境ストレス / プロテインホスファターゼ / ストレス反応 / SAPKシステム |
研究概要 |
本研究では、哺乳動物細胞のストレス感受性プロテインキナーゼ(SAPK)シグナル伝達路の調節におけるプロテインホスファターゼ2C(PP2C)の作用を検討するため、培養細胞を用いた検討を行った。まず、COS7細胞での発現システムを用いて、ストレスによるSAPKシステムの活性化に対するPP2Cの影響について検討したところ、JNKおよびp38の活性化はいずれも、PP2Cα或いはPP2Cβ-1の発現により抑制された。次にSAPKシグナル伝達路における、PP2Cβ-1の作用点の同定を試みた。その結果、PP2Cβ-1はSAPKシステムを構成するMKKKであるTAK1と特異的に会合し、これを直接脱リン酸し、不活性化することにより下流へのシグナルの伝達を抑制することが示された。293細胞のIL-1刺激により、TAK1の活性化を介して、転写因子AP1の活性化が起こることが既に報告されている。そこで、PP2Cβ-1の発現がIL-1によるAP1の活性化に影響を与えるか否かをレポーター遺伝子を用いて検討したところ、PP2Cβ-1の発現によって、IL-1依存性のAP1の活性化は部分的に抑制された。これに対し、PP2Cβ-1のドミナントネガティブ変異体はむしろIL-1によるAP1の活性化をさらに増強させた。これらの結果は内因性のPP2Cβ-1がSAPKシグナル伝達路の抑制因子として作用する可能性を示唆している。SAPKシグナル伝達路におけるPP2Cβめ生理的意義をさらに詳細に解析する目的で、PP2Cβ遺伝子を破壊したES細胞を作製して解析を進めたところ、ES細胞PP2Cβ(-/-)株は野生株に比べて、ストレスに対する反応性が亢進するという予備的結果を得た。ES細胞の解析と並行させて、PP2Cβ遺伝子ノックアウトマウスの作製も進めてきたが、これまでにgerm line transmissionが確認された。
|