研究課題/領域番号 |
10470065
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
吉村 堅太郎 秋田大学, 医学部, 教授 (90053058)
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研究分担者 |
松田 信治 秋田大学, 医学部, 助教授 (70199800)
島田 博子 (菅谷 博子) 秋田大学, 医学部, 助手 (30235626)
石田 和人 秋田大学, 医学部, 助手 (60006731)
阿部 達也 秋田大学, 医学部, 助教授 (80128363)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 広東住血線虫 / キメラマウス / C57BL / 6 / BALB / c / C.B-17 / INF-γ knockout mouse / B10 congenic mouse / 遺伝学 / 好酸球 / T細胞キメラ / T cell blot / 抗IL-4モノクローナル抗体 / 骨髄キメラマウス / T細胞キメラマウス / 好酸球増多 / 病態 / X線照射 / Angiostrongylus cantonensis / H-2 / B10 コンジェニックマウス / IFN-γ欠損マウス / サイトカイン / IL-4 / IL-10 |
研究概要 |
研究期間中に得られた成果は以下の通りである。 1.B10コンジェニックマウスを用いた実験から、広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis)に対するマウスの感受性はH-2遺伝視座には連鎖せず、H-2以外の背景遺伝子にむしろ依存すること、マウスの抗原特異的抗体応答と感受性や病態には相関がないことが分かった。 2.INF-γノックアウトマウスを用いた実験から、INF-γは本虫の感染にはほとんど影響しないことが判明した。 3.C.B-17マウスは好酸球産生機構に欠陥があり、脳内虫体の殺滅ができない。その原因はC.B-17マウスの骨髄細胞にはβ-chain mRNAの発現に欠陥があるためである。 4.C.B-17とC57BL/6間の骨髄細胞キメラマウスの実験から、C-B-17マウスの病態発現には骨髄由来細胞が主として関与するが、非骨髄由来細胞の関与の可能性もある。 5.致死量のX線照射を行ったBALB/c-nu/nuマウスを同系の骨髄細胞で再構築を行い、さらに抗Thy-1.2抗体で処理した後、C57BL/6またはBALB/cの胸腺細胸を移入してT細胞キメラマウスを作製した。BALB/c T細胞キメラマウスはAc感染前に死亡する個体が多く、感染させ得たものも早期に死亡した。Sham chimeraは、感染後体重減少と高死亡率を示し、虫体回収数ではnu/nuや+/+との間に差異を認めなかったが、nu/nuに比べ虫体の発育障害を認めた。つまり、BALB/cのT細胞は感染後の病態の悪化に関与し、C57BL/6のT細胞は病態改善に寄与する。 6.C.B-17とC57BL/6のF1、F2ならびに戻し交雑群を作製し、感受性、好酸球応答、病態を比較したところ、これらは複数の遺伝子によって支配されており、戻し交雑群において虫体回収数と髄液好酸球レベルの間に弱い相関を認めた。 7.感染BALB/cマウスの脾臓のCD4^+T細胞は22〜56kDの複数の蛋白抗原に応答し、この応答が病態発現に関与する可能性がある。
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