研究課題/領域番号 |
10470087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
阪口 薫雄 (坂口 薫雄) 熊本大学, 医学部, 教授 (70192086)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1998年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | ラパマイシン / S6キナーゼ / タンパク質合成誘導 / mTor / Iga / B細胞抗原レセプター / MB-1 / ノックアウトマウス / 抗体産生 / CD40 / 抗原レセプター / 胚中心 / セントロサイト / モノクロナール抗体 / B細胞異常 / 抗体レパートリー |
研究概要 |
B細胞活性化シグナルの解析でB細胞抗原受容体に結合する機能分子群の解析をすすめ、新たにα4分子を見い出し、遺伝子構造、発現、リンパ細胞増殖における機能を解析した。このα4分子はタンパク質脱リン酸化酵素PP2Aの触媒サブユニットに特異に結合し、細胞の増殖刺激、生存刺激で機能するシグナル伝達分子であることを発表した。この分子の伝達するシグナルはラパマイシン感受性のmTor経路で,リンパ細胞増殖ではこれまでにあまり解析の進んでいないタンパク質合成促進経路に関与していることを示唆した。中でもタンパク質合成経路のS6 kinaseの活性を制御している可能性が示唆された。このα4遺伝子の欠損マウスを作成したところ、この分子は胎児の成長に必須の分子であることから胎児致死であることが明らかになった(In uiら、論文投稿準備中)。さらに、Cre-lox Pシステムによる細胞、臓器選択的遺伝子改変を行った。B細胞での発現をCD19プロモーターを利用して欠失させると末梢リンパ組織でのBリンパ細胞が顕著に現象した。一方T細胞をはじめその他の臓器、器官の細胞にはなんら異常は認められていない。B細胞の現象がB細胞の分化異常であるのか、それとも、活性化異常があるのかを解析した。抗原レセプターからのシグナルとして、anti-IgMAbとIL-4を加えて誘導するB細胞増殖反応が著しい低下を見た。これらの結果はマウスのin vivoでこれまでの我々の結果が正しいことを証明したものであった。今後、このα4分子は哺乳細胞のタンパク合成でどの段階で機能を発揮しているのかを明らかにする。
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