研究課題/領域番号 |
10470114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
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研究分担者 |
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
由良 晶子 近畿大学, 医学部, 助手 (80142595)
森田 明美 近畿大学, 医学部, 講師 (40262638)
秋葉 隆 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (70184108)
西野 治身 富山県衛生研究所, 環境保健部, 主幹研究員
梶田 悦子 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (50135373)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1998年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 遺伝要因 / 骨粗鬆症 / 骨密度 / 生活習慣要因 / 第1次予防対策 / Tailor-madeの予防対策 / ビタミンD受容体遺伝子多型 / 複合影響 / 第1次予防 / コホート研究 / 遺伝子多型 / リスク評価 |
研究概要 |
平成8年にBaseline調査を実施した無作為抽出標本の日本人女性1650人について3年後の追跡研究を実施した。受診者は1285人で受診率はほぼ80%と良好であった。得られた骨密度変化の決定要因を、年齢、体格、Lifestyle、Vitamin D受容体遺伝子多型とこれらの組み合わせから検討した。その結果、以下の諸点が明らかになった。 1.腰椎、前腕の骨密度の低下は高齢者では小さくなったが、大腿骨頚部では70歳代で最大の低下を示し、高齢者での対策の必要性が示された。 2.Lifetyle要因と骨密度との関連では、生活活動強度が高い、牛乳を1日1杯以上飲む、納豆を毎日食べる、カルシウムを十分摂る、等が骨密度の維持に寄与していた。 3.Vitamin D受容体遺伝子の5末側と3末側多型の遺伝子頻度は従来の報告と同様であったが、骨密度との関連は弱く、リスクの高い型も当初の報告と異なっていた。 4.Vitamin D receptor遺伝子多型とLifestyle要因との骨密度への複合影響を調べたところ、3末端側多型ではtt型とTt型で運動の影響が強く現れ、3末端側多型ではFF型とFf型で牛乳摂取の影響が強く認められた。 以上より、骨量には遺伝的負荷が大きいとされているが、成人後は遺伝要因よりもLifestyle要因が大きく関与すると考えられた。しかし、Vitamin D受容体遺伝子多型とLifestyle要因の骨密度への有意な複合影響も認められ、遺伝子型別に骨密度維持策を講じることがより効果的な対策、すなわち、Tailor-made preventive procedureとなりうることが示唆された。
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