研究課題/領域番号 |
10470116
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (90204346)
|
研究分担者 |
河島 美枝子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (70305837)
錦戸 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (10172644)
小林 敏生 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20251069)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 睡眠 / 不眠症 / 看護職 / 交代制勤務 / ストレス / 騒音 / 照度 |
研究概要 |
1)病棟看護職者の職員寮で室内音環境を測定したところ、昼夜を問わず睡眠保全に不適切な事例が少なくなかった。騒音レベルが高い時ほど中途覚醒が発生しやすいことも示唆された。交代制勤務者の住環境では、夜間のみならず昼間の音環境保全が重要であることに注意する必要がある。昼間の睡眠保全のために必要な音環境が夜間睡眠と同様でよいのかどうかが今後の検討課題である。 2)病棟看護職者の職業性ストレスを一般勤労者と比較すると、高demandと高達成感が特徴であり、裁量度・同僚上司の支援は大差ないことが明らかになった。この集団の精神健康レベルは一般勤労者に比べ相当に低く、きわめて精神的不調感と抑うつ感の強い集団であった。それは仕事の量的負荷・質的負荷および同僚との対人関係ストレスなどと強く関連していたが、看護職特有のストレス要因との関連は弱かった。この集団の精神健康レベルの低さは、看護職の特殊性によるというより一般的な労働条件の問題に起因していると考えられる。 3)病棟看護職者の不眠症有症率は一般集団よりもはるかに高かった。主観的睡眠感の日間変動からは、深夜勤明けおよび休日後の睡眠の質が特に低いことも示唆された。不眠症のリスクファクターを検討した結果、a)最近の夜勤が少ない場合に不眠症が特に多いことは、勤務体制への「馴れ」の重要性を示唆している、b)しかし休日が少ない場合に不眠症が特に多いことは、シフトワークによる睡眠-覚醒リズムの乱れの調整のため、ある程度の自由時間が必要であることを示唆している、c)勤務時間以外に「患者の重篤性」や仕事の達成感の低さなどの職業性ストレスの影響も示唆される、d)他に有症率の高さを説明できる要因はなく、不眠症が多いのは交代制勤務の影響と考えられる、e)一部病院では睡眠薬使用者が多い、f)ただし不眠が「ヒヤリ・ハット」事故と関連しているという証拠はなかった。
|