研究課題/領域番号 |
10470182
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
玉井 浩 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30179874)
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研究分担者 |
滝谷 公隆 大阪医科大学, 医学部, 助手 (80319540)
三宅 宗典 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10268203)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 急性前骨髄性白血病 / レチノイン酸 |
研究概要 |
急性前骨髄性白血病(APL)のall-trans retinoic acid(ATRA)療法は好成績をおさめているが、その体内動態についてはまだ不明な点が多い。また長期投与を持続すると耐性が生じてくる。そこで小児においてATRAの濃度を測定し、耐性機構の解明を試みた。 急性白血病患児に対するATRA投与の臨床効果において、われわれの結果ではAPL患児においてのみ寛解を見た。その寛解率は82.5%と既知の成人の報告と一致した。また半減期などのATRA血中動熊のパターンも成人の報告例と大差はみられなかった。ただし、寛解、非寛解にかかわらずATRA濃度の最高値にはかなりの個人差が認められた。これはATRAの代謝において個人差があるためと考えられた。 ATRAの投与にて寛解後も、化学療法は行わずATRA単独の継続投与で寛解を維持しているAPL症例において、投与開始から約21カ月後に検査を施行したところ、最高ATRA血中濃度は寛解例の初回投与時の値と比較し、低値を示さなかった。一方、APLの非寛解例においては、ATRA血中濃度が低値を呈した。ATRA治療有効例と非有効例との間の最高血中濃度の差異から、ATRA血中濃度と寛解の維持については関係があるものと考えた。合計4回の検査を施行し得た症例から、ATRAの投与を間歇的にすることでATRA血中濃度の低下を抑制し得る可能性があることが考えられた。以上の結果から、小児APLにおいてATRA血中濃度を測定することはATRA治療の効果を判定する上に有用と思われた。 また今回我々はATRA療法を行った小児APL患者においてATRA濃度およびその代謝産物である4-oxo all-trans retinoic acid(4-oxo ATRA)について測定し、治療効果との関連を検討した。対象はAPL患児4例で。その結果3例は寛解に至り、1例は寛解に至らなかった。非寛解例は寛解例と比較し、ATRAは低値で、4-oxoATRAが高値を示した。一般にATRA抵抗性の原因とし耐性細胞の出現あるいはATRAの血中濃度の低下などが考えられる。今回ATRA療法で寛解に至らなかった原因としてATRAの4-oxo ATRAへの代謝が冗進したため、ATRA濃度が上昇しなかったことが考えられた。
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