研究分担者 |
青山 裕美 岐阜大学, 医学部, 助手 (90291393)
市来 善郎 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (30223093)
高木 肇 岐阜大学, 医学部, 助教授 (70226752)
山田 孝宏 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (50324306)
野尻 麻里 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (80311702)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
研究成果は、天疱瘡抗体がdesmosome構成分子desmoglein 3に結合後、ホスホリパーゼC依存性プラスミノーゲンアクチベーターの分泌(Seishima,Kitajiama et al,Arch Dermatol Res135:1556-1557,1999)とそのレセプターの発現(Kitajima,Aoyama,Seishima,J Invest Dermatol Symp Proc 4:137-144,1999)に関与するPKCの活性化(Kitajima,Aoyama,Seishima,J Invest Dermatol Symp Proc 4:137-144,1999)が生じること、desmoglein 3のPKC非依存性リン酸化と分解、plakoglobinのdesmoglein 3からの解離(Aoyama,Owada,Kitajima,Eur J Immunol29:2233-2240,1999)、desmoglein 3欠損desmosomeの形成(Aoyama,Kitajima,J Invest Dermatol 112:67-71,1999)を見いだしたことである。また、desmogleim 3分子が細胞膜上で遊離状態、集合状態、半desmosome状態で存在し、天疱瘡抗体がdesmoglein 3の集合と細胞内への内包化(endosome)を惹起し、そのリン酸化と相まってdesmoglein 3欠損desmosomeの形成することを初めて示した(Sato,Aoyama,Kitajima,Lab Invest80:1583-1592.,2000)。臨床的にも抗desmoglein抗体の重要性を示した(Aoyama,Kitajima,et al,Eur J Dermatol10:18-21,2000)。 以上、我々のこれまでの研究成果は、細胞間接着分子の接着制御と天疱瘡の水疱形成機序に関する新しい視点を開き、海外でも追試され、さらに展開されつつある。、その独創性と重要性が強く示唆されることから本研究を展開開始した。とくに今後はdesmogleinを中心にしたdesmocollin,desmoplakin,p120cateninの分子機能と集合分散機序およびその細胞骨格との制御シグナル伝達が重要であると推察した。これらから、今後も水疱症をモデルとした我々の分子病態細胞生物学的研究が妥当であることが認められ、さらに本研究を発展させ、その診断と治療の論理的開発を目指したい。
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