研究課題/領域番号 |
10470191
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高井 良尋 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50107653)
|
研究分担者 |
根本 建二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10208291)
山田 章吾 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158194)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | RP-170 / [^<18>F]FRP-170 / 低酸素細胞 / PET / 低酸素細胞増感剤 / RP170 / [18F]FRP170 / 低酸素細胞画像化 |
研究概要 |
この研究によって、2-nitoroimidazoleのmethoxyglycerol誘導体で低酸素細胞増感剤として開発されたRP-170のフッ素化に成功した。この核薬剤[18F]FRP-170は、低酸素細胞分画の異なる2種のマウス腫瘍(扁平上皮癌と線維肉腫)を用いて調べた腫瘍/血液比が1.97〜2.5と極めて高く、腫瘍集積性が高いことが示された。オートラジオグラフィによって、腫瘍内低酸素細胞と思われる部位を画像化することに成功した。また、2重標識オートラジオグラフィ法を用いることによって、マウス腫瘍内における低酸素細胞の存在部位と、腫瘍血流およびブドウ糖代謝分布との関係を調べた。[18F]FRP-170とともに、血流イメージ剤であるIodoantipyrine(1μCi/0.1ml)、ないしPETで腫瘍イメージングとして使われるFDGと同様のブドウ糖代謝イメージとしての[14C]Deoxyglucose(2μCi/0.1ml)とを低酸素細胞分画16%の扁平上皮癌ないし60%の線維肉腫を移値した担癌マウスの尾静脈より投与し、2重標識オートラジオグラフィを行った。両者の腫瘍はともに、その低酸素細包分布と血流分布はミラーイメージとなった。ブドウ糖代謝とはほぼ同様の分布を示したが、ブドウ糖代謝分布の方がやや広めであった。さらに、低酸素細胞の存在部位での[14C]Deoxyglucoseの集積は特に高かった。これらのデータより[18F]FRP-170は、腫瘍血流の低下している部分に集積する事が明らかになり、確かに低酸素細胞を標識していることがわかった。また、プドウ糖代謝で示されるviable ceH分布の一部が低酸素細胞であることと同時に、低酸素細胞の糖代謝が亢進していることが示された。 さらに、今年度は腫瘍の画像化以外に、ラットの心筋梗塞モデルを使って、虚血心筋の画像化を試み成功した。心筋の壊死層の周囲に強く[18]FRP-170を取り込む部位を見出し、この部位が生存虚血心筋であることを証明した。この心筋の研究は2000年、2001年欧州核医学会で連続して優秀論文賞、最優秀論文賞を受賞した。
|