研究課題/領域番号 |
10470192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
草間 朋子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (50134523)
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研究分担者 |
赤羽 恵一 大分県看護科学大学, 看護学部, 助手 (80202521)
伴 信彦 (判 信彦) 大分県看護科学大学, 看護学部, 講師 (70251220)
甲斐 倫明 大分県看護科学大学, 看護学部, 教授 (10185697)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | マンモグラフィ / 乳癌リスク / 集団検診 / X線装置 / CR |
研究概要 |
大分県の全医療施設を対象として、マンモグラフィによる乳癌集団検診の実態の調査を行った結果、一次乳癌検診を実施しているのは14施設、そのうちマンモグラフィを導入しているのは8施設であった。各施設の平均的乳腺線量は3mGy以下であったが、施設間で最大4.25倍の差があった。これは、対象年齢や記録系の相違によると考えられる。F-S系はCRにくらべて約2.4倍の線量があった。 乳腺の線量推定は、入射面での線量を測定し、入射面の線量と乳腺の線量との関係をモンテカルロ法によって評価した結果で補正する方法が適切である。このために、モンテカルロ法を用いたEGS4コードを導入し、乳腺の線量評価法を行う方法を確立した。 診断の適正化のためには、RMI製156ファントムを用いて画質評価を行い、線量との関係を調べた。画質評価は、日本乳癌検診学会ガイドラインに沿って、放射線技師8名と放射線科医師1名とで実施した。フィルムスクリーン系を用いた施設での線量は、CRを用いた施設の約2.4倍であったが、画質評価において、CRでは、腫瘤像は比較的良好な結果を示したのにかかわらず、総合評価は低かった。しかし、CRを用いる条件や施設によっても評価が異なったこともあり、CRとフィルムスクリーン系による画質と線量との関係を支配している要因についてさらに分析していく必要がある。 放射線照射によって乳腺は感受性の高い組織としてしられているが、その放射線リスク評価には未解決の課題が多い。そこで、我々は、被曝年齢ごとの放射線誘発乳癌のリスクの推定するための乳癌発ガンモデルの理論的検討を行った。原曝被爆者データを基礎データとした解析結果から、birth cohort効果によって乳癌が増加していることをうまく説明できるモデルを作成し、日本における将来の乳癌発生率の推定にも利用できることがわかった。
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