配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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研究概要 |
画像による遺伝子診断を可能とするために,イメージングに適した金属核種のIn-111あるいはTc-99mでオリゴマーを安定に標識する方法の開発を試みた. モデルのmdr 1アンチセンスオリゴヌクレオチドを合成し官能基を導入した.antisense S-oligo 15merを,通常のフォスフォアミダイト法による固相自動合成により得た.その際,5'末端は炭素鎖6個(C6)のスペーサーを介してチオール基を導入した.この化合物と過剰(10当量)のメアーズ試薬とを反応させた結果,生理的pH条件下で結合反応は進行し,目的物が得られた. この反応により得られた化合物は,5'末端側に金属キレートであるEDTA構造を有するため,金属アイソトープであるインジウム(In-111)との標識を試みた.反応条件を決定するため,0.01Mリン酸緩衝液(pH5.0),0.01Mクエン酸緩衝液(pH5.5)および0.1M酢酸+0.01Mクエン酸緩衝液(pH5.0)を用い室温で反応させた.その結果,反応3時間後での放射能の収率(標識率)は,それぞれ,7%,15%および27%であった. 放射能標識アンチセンスを用いた腫瘍組織への放射能のターゲティングにおいては、腫瘍細胞内における特異的相補的結合にいたる以前の前段階のプロセスは、通常の薬剤と同様に非特異的な腫瘍組織への分布に頼らざるを得ないのが現状である。したがって、腫瘍組織に到達しうる標識分子の絶対量を増加させることが、腫瘍細胞内への取り込みの増強、ひいては腫瘍細胞内における相補的結合を促進させるものと考える。生体内でのターゲティングを向上させる必要があるため,アンギオテンシンーII投与による昇圧操作およびキニナーゼ阻害剤による血管透過性亢進作用によりデリィバリィを向上させる方法を検討した.
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