研究課題/領域番号 |
10470226
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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研究分担者 |
長屋 敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 甲状腺ホルモン受容体 / 共役因子 / ドミナントネガティブ作用 / コリプレッサー / コアクチベーター / RXRα / NF-κB |
研究概要 |
1.ヒト核内コリプレッサー(hN-CoR)遺伝子座の決定:リガンドが結合していない甲状腺ホルモン受容体(TR)と結合し、甲状腺ホルモン(TH)の標的遺伝子の転写を抑制するhN-Cokの遺伝子座が17p11.2に位置することを初めて明らかにした。 2.甲状腺ホルモン不応症(RTH)の発症に関わるN-CoRの役割:RTHの発症に、変異TRが正常TRの機能を抑制するドミナントネガティブ作用が重要とされている。一方、RTH患者のTRβには、N-CoRと結合するヒンジ領域の変異は認められない。そこで、強いドミナントネガティブ作用を示す変異TRβをコードするcDNAのヒンジ領域に変異を導入し、ドミナントネガティブ作用がどの様に修飾されるかを検討した。ヒンジ領域への変異の導入によりまた、ドミナントネガティブ作用が消失し、変異TRがN-CoRと結合することがドミナントネガティブ作用に必須であることが示唆された。 3.TR機能を修飾する補助因子RXRαの細胞内分解:TR作用発揮に必須とされる補助因子RXRαの細胞内分解過程を明らかにし、更にこの分解がリガンド依存性に促進されることを明らかにした。 4.グルココルチコイドによる肝細胞におけるRXRαの発現調節:ラット肝初代スフェロイド培養細胞を用い、グルココルチコイドがRXRαの発現促進を介してTH作用を増強することを明らかにした。 5.TNFαによるTH作用の修飾:TNFαが、転写因子NF-κBの活性化を介して肝臓における甲状腺ホルモン依存性の5'-脱ヨード酵素の発現誘導を抑制することを明らかにした。この結果はTNFαが上昇する疾患を有する患者が呈するeuthyroid sick syndromeの発症機序を初めて明らかにしたものである。
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