配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1998年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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研究概要 |
前回我々は,変形性膝関節症における高位脛骨骨切り術後の再生軟骨における成長因子IGF-1,TGF-βの発現とその調節について,内固定抜去時の再生軟骨組織を用いて免疫組織化学的染色,in situ Hybridization法により組織学的に観察し,再生軟骨におけるIGF-1,TGF-βの局在と発現を確認した. 今回は変形性膝関節症患者における高位脛骨骨切り術前後の膝関節液中における成長因子basic Fibroblast Growth Factor(bFGF)の濃度をELISA法により調査し,関節軟骨の変性Gradeや再生stageとの関連性について調査した.症例は39例46膝(男性5例6膝,女性34例40膝)で高位脛骨骨切り術時の平均年齢は約71歳であった患者さんの了解を得た後に高位けい骨骨きり術時、内固定抜去時に関節液を採取し4℃で保存しELISA法により関節液中のbFGF濃度を測定した。また内固定抜去時の再生軟骨組織を用いて免疫組織化学的染色を施行しhistological scoreも測定した.測定されたbFGF濃度と高位けい骨骨きり術時、内固定抜去時の関節内所見との比較を行った結果,変性軟骨Grade IV(骨露出を伴う潰瘍、象牙化)でbFGF濃度が高値であった。また再生stageが大きいものはbFGF濃度が低値であった. 今後はさらに変形性膝関節症患者の関節液中や内固定抜去時の再生軟骨組織のCarboxy-terminal type II peptide(pCOL-II-C)などの濃度や局在などを調査し、変形性膝関節症における有用なマーカーになりうるかどうかも調査していく予定である.
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