研究課題/領域番号 |
10470354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
齊藤 等 (齋藤 等 / 斎藤 等) 福井医科大学, 医学部, 教授 (90079898)
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研究分担者 |
野田 一郎 福井医科大学, 医学部, 助手 (60283181)
藤枝 重治 福井医科大学, 医学部・付属病院, 講師 (30238539)
大坪 俊雄 福井医科大学, 医学部・付属病院, 講師 (10223877)
杉本 千鶴 福井医科大学, 医学部・付属病院, 助手 (80283183)
山田 武千代 福井医科大学, 医学部, 助手 (70283182)
森 繁人 福井医科大学, 医学部, 助手 (00221630)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 頭頚部腫瘍 / アポトーシス / bax / p53 / bcl-2 / CAD / Fas-Fas ligand / 化学療法 / 頭頚部癌 / 遺伝子治療 / Fas / Fasリガンド / CDDP / 遺伝子銃 / CDDP耐性 / グルタチオン / MRP / Bax / Bcl-2 / 頭頸部癌 / 抗癌剤感受性試験 / 血小板由来増殖因子 / Tunicamycin / 顆粒球刺激因子 / Bax遺伝子 |
研究概要 |
1997年までの研究で、頭頚部癌のATP法による抗癌剤感受性試験で約25%が感受性を示し、残りの75%は自然耐性を示すことがわかったので、各種のアポトーシス関連遺伝子を導入し、化学療法との併用で感受性を増強させることを目的とした。 1998年:併用抗癌剤はアポトーシス誘導型のCDDPを用いることとした。CDDPは癌細胞内のグルタチオン量によって耐性を生じ、アポトーシスやネクローシスの変化も調節されていた。細胞表面の糖鎖合成阻害剤のtunicamycinによってCDDPの感受性が増強した。57例の口腔・中咽頭癌のBax発現例は5年生存率が有意に良好であった。 1999年:口腔・中咽頭癌症例ではp53発現例では予後が良かったが、Bcl-2発現例は無関係であった。p53,Bax,Bcl-2発現とアポトーシスの関連をタネル染色で比較したが有意な関係はなく、Bax陽性例のみがアポトーシスをより多く示す傾向にあった。臨床例でBax陽性例で予後が良かったので、頭頚部癌細胞株にbax遺伝子をエレクトロポレーション法で移入したところ、CDDPに対する感受性が増強した。また、bcl-2発現株にそのアンチセンスを移入したところ、CDDPに対する感受性が増強した。 2000年:gene gunによるアポトーシス誘導遺伝子移入のin vivo実験を行った。 1.bax遺伝子導入とCDDPの併用効果を検討した結果、bax単独でも有意な抗腫瘍効果が認められたが、併用では2週間でほとんど腫瘍が消失した(p<0.001)。 2.アポトーシスの最終段階に作用するCAD遺伝子を導入したところ、単独では抗腫瘍効果はみられなかったが、CDDPの併用でやはり2週間でほぼ腫瘍が消失した(P<0.05)。 3.Fasを発現しているが、Fas-ligandを発現していない頭頚部癌細胞株の移植腫瘍にFas-ligandを移入したところほぼ腫瘍が消失し(p<0.003),有意な延命効果も得られ、副作用はなかった。
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