研究課題/領域番号 |
10470391
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大工原 恭 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40028733)
|
研究分担者 |
網田 陽子 (安田 陽子 / 網田(安田 / 陽子) 鹿児島大学, 歯学部, 教務職員 (70274850)
小窪 明子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (90304534)
梶原 武弘 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (10305138)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
|
キーワード | 肝細胞増殖因子(HGF) / 細胞分散因子(SF) / c-Met / フェチュイン / 第一鰓弓 / 骨吸収 / 下顎骨 / 舌発生 / myo D / myogenin / 細胞遊走 / myoD / myf5 / フェチェイン / 骨発生 / 骨芽細胞 / 骨形成タンパク |
研究概要 |
骨組織の発生に肝細胞増殖因子(HGF/SF)がどのように関っているかを明らかにするため、骨組織を発生する部位におけるHGFとその受容体であるc-Metの発現を検討した。また本研究の遂行に伴い、HGF/SFは舌の発生・分化にも関与していることが明らかとなったので、これについても検討した。 まず、将来骨組織が多くを占める胎生10日のマウス胚の前肢、後肢、体節、及び第一鰓弓に、HGF/SFとc-Metが発現していることを、RT-PCR法により確認した。次に、RNAプローブを用いたホールマウントin situハイブリダイゼーションにより、胎生10日から16日のマウス胚の上記各組織に、両遺伝子の強い発現を認めた。特にc-Metの発現部位は、将来骨化する部分と多くの部分で一致しており、HGF/SFが骨組織の分化を調節しているということを示唆する結果を得た。しかし、フェチュインの発現はいずれの時期でも認められなかった。そこで、下顎骨及び舌に分化する第一鰓弓に注目し、胎生10日マウス胚の第一鰓弓を無血清のBGJb培地で120時間培養して、HGF/SF及びc-Metの発現を検討したところ、c-Metの発現部位と下顎骨相当部の一部が一致することを認めた。また、筋特異的転写因子であるmyoD、myogenin及びmyf5遺伝子全てが舌相当部に発現することを認めた。さらに、培地に組換え体ヒトHGF/SFを50ng/ml加えて120時間培養したところ、舌はコントロールに比べてやや大きく成長すること、及び舌筋の増殖の活発な部位とc-metの発現部位がほぼ一致することを認めた。以上の結果は、発生段階の舌でHGF/SFがパラクリン的に筋の分化を抑制すると同時に、舌の筋芽細胞の増殖に促進的に働いていることを示すものである。さらに我々は、HGF/SFがgelatinaseを介する筋芽細胞の遊走を促進していることを示唆する結果を得ており、現在詳細に検討中である。 また、上記の結果の他に、フェチュインがPTHによる骨吸収を促進すること、及び胎生期ラットのneocortexの発生と発育に関与していることを明らかにし、発表した。
|