研究課題/領域番号 |
10470402
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
前田 伸子 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10148067)
|
研究分担者 |
岡本 公彰 鶴見大学, 歯学部, 講師 (30116008)
金沢 眞雄 (金澤 眞雄) 東京医科大学, 医学部, 講師 (10147184)
西原 達次 九州歯科大学, 教授 (80192251)
高野 宏二 (高野 広二) 鶴見大学, 歯学部, 助手 (60288123)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1999年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1998年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
|
キーワード | 易感染性宿主 / 口腔常圧微生物叢 / 日和見感染症 / 高齢者 / 糖尿病 / ダウン症 / 腎移植 / HIV陽性者 / 口腔常在微生物叢 / 日和見感染 / Candida / 歯周疾患 / 日和見感染病原体 / 糖尿病患者 / 知的障害者 |
研究概要 |
本研究では易感染性宿主を対象として、Candidaを中心に据えて口腔常在微生物叢の検索を行い、さらに全身状態の把握も行い、易感染性宿主では致命的になりうる日和見感染症発症の危険性を検討することを目的とした。被験者は1)施設に入居する高齢者、2)糖尿病患者、3)ダウン症者を含む知的障害者、4)長期間免疫抑制剤を投与される小児腎移植患者、5)HIV陽性者で、1)〜5)の被験者と年齢の一致した健常者を対照とした。その結果、1)施設に入居する高齢者はCandidaの分離頻度が高く、吻Candidaの菌数も高値を示した。2)糖尿病患者では空腹時血糖値が高い被験者ほどCandidaの分離頻度と菌数が高い傾向を示し、血糖値コントロールにより、この値が改善されることが分かった。3)ダウン症者はCandidaが優勢なきわめて特徴的な口腔常在微生物叢を持ち、歯周疾患とカンジダ症のリスクが高いことが示された。4)小児腎移植患者は健常コントロールと変わらない口腔常在微生物叢を示し、Candidaの分離頻度も菌数も差はなかった。5)HIV陽性者のCandidaの分離頻度は健常対照者と比べて高く、Candidaの菌数も高値であった。また、HIV陽性者ではCandidaにより壊死性潰瘍性歯肉炎が発症する可能性が示された。以上の結果から、小児腎移植患者以外の易感染性宿主は健常者と比べて明らかにCandidaの分離頻度、菌数ともに高い傾向を示し、カンジダ症発症のリスクが高いことが示唆された。
|