研究課題/領域番号 |
10470447
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
日野出 大輔 徳島大学, 歯学部, 助教授 (70189801)
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研究分担者 |
増田 かなめ 徳島大学, 歯学部, 助手 (30243710)
吉岡 昌美 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90243708)
中村 亮 徳島大学, 歯学部, 教授 (30034169)
横山 正明 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10314882)
田部 慎一 徳島大学, 歯学部, 助手 (40284301)
杉山 明子 徳島大学, 歯学部, 助手 (90304534)
三木 修 徳島大学, 歯学部, 助手 (30284300)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 熱ショック蛋白質 / 歯周病原性細菌 / 宿主反応 / 分子相同性 / 細胞毒性 / インターロイキン分泌 / Campylobacter rectus / Actinobacillus actinomycetemcomitans / GroEL様蛋白質 / 遺伝子解析 / 局在性 / 炎症性サイトカイン / ヒト歯肉線維芽細胞 / Helicobacter pylori / N-末端アミノ酸配列 / 歯周病原細菌 / 病原因子 / 精製 |
研究概要 |
口腔微生物の代謝は変化する環境に大きく左右され、熱ショック蛋白質(HSP)に代表されるストレス蛋白質の合成を導く。HSPはその非常に保存された構造から幾つかのファミリーに分類されている。HSPは強い抗原性を有するため、我々は、歯周病原性細菌由来のHSPと歯周病との関連性を検索した。その結果、使用した歯周病原性細菌のGroEL様蛋白質はヒト由来のHSP60との間で交差反応エピトープを有することが明らかとなった。また、Campylobacter rectus由来GroEL様蛋白質の核酸配列をPCR増幅産物より決定し、そのアミノ酸配列をヒト由来HSP60と比較したところ、高い相同性を有することが明らかとなった。HSPのファミリー内での高い分子相同性及び宿主分子との共通抗原エピトープの存在は自己免疫反応を導く可能性を示唆するものである。 C.rectusとActinobacillus actinomycetemcomitans由来GroEL様蛋白質は生物活性を有していた。C.r.GroEL様蛋白質をコンフルエントのヒト歯肉線維芽細胞へ添加し、22時間作用させたところ、インターロイキン6及び8の分泌量がそれぞれ5.4倍、3.5倍に上昇した。一方、A.a.GroEL様蛋白質を高濃度で歯根膜上皮細胞やHaCaT上皮細胞に作用させると細胞毒性活性が認められ、特異抗体を用いた電子顕微鏡による観察からこの蛋白質は菌体外にも存在することが明らかとなった。C.r.GroEL様蛋白質及びA.a.GroEL様蛋白質は宿主細胞に影響を与える生物活性を有することから、これらの蛋白質は歯周病に対して重要な役割を果たしていると考えられた。
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