研究課題/領域番号 |
10470481
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 信行 京都大学, 薬学研究科, 教授 (10110610)
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研究分担者 |
尾崎 恵一 京都大学, 薬学研究科, 助手 (50252466)
大内 淑代 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (00253229)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
1999年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1998年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | FGF / adipose / gene / lipid |
研究概要 |
FGF(fibroblast growth factor)は細胞増殖作用、神経栄養作用、血管新生作用などの多様な生理作用を示す細胞間シグナル分子である。その構造の類似性から、9種類のFGFが見い出されていた。我々は、FGFの構造上の類似性を利用したhomology-basedPCR法により、新規なFGFを同定し、それをFGF-10と命名した。FGF-10の発現を調べたところ、主要な組織では、白色脂肪組織に特異的に高発現していることを明らかにした。さらに、FGF-10は脂肪組織の前駆脂肪細胞に発現した。また、その発現は、脂肪組織の発達とともに増加することを明らかにした。一方、初代培養脂肪細胞においてもFGF-10も発現を調べたところ、FGF-10は 分化初期段階で一過性に高発現し、その発現は分化とともに減少していった。FGF-10の組換えタンパク質を作成し、その活性も調べた。FGF-10は前駆脂肪細胞に対して細胞増殖活性をもつことが明らかになった。以上の結果から、FGF-10は前駆脂肪細胞増殖因子として、脂肪組織の発達に重要な役割を果たしていると期待された。このことを、直接的に証明するために、FGF-10 KOマウスを作成し、その表現形質を解析した。FGF-10は肺の形成不全により、出生後、死亡した。FGF-10 KOマウスの脂肪組織を調べたところ、脂肪組織の形成不全が観察された。従って、FGF-10は前駆脂肪細胞で特異的に高発現し、前駆脂肪細胞の増殖あるいは分化に重要な役割を果している因子であることが明らかになった。
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