研究課題/領域番号 |
10470485
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河野 通明 長崎大学, 薬学部, 教授 (00027335)
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研究分担者 |
星野 理香 長崎大学, 薬学部, 助手 (60315265)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | ERK-MAPキナーゼ / p38MAPキナーゼ / 細胞増殖 / 細胞分化 / 細胞運動 / p27^<Kip1> / ニューロフィラメント / マトリックスメタロプロテアーゼ / NF-M / MMP-9 / 核移行 / 肝細胞増殖因子 / 細胞分散運動 / 神経成長因子 / 神経細胞分化 / 細胞機能制御 / MAPキナーゼカスケード / ERK / TGF-βスーパーファミリー / 骨形成因子 |
研究概要 |
1.細胞増殖系(PDGF/Swiss 3T3細胞)、細胞分化系(NGF/PC12細胞)、細胞運動系(HGF/MDCK細胞)におけるERK-MAPキナーゼの役割を、それらが細胞内のどこで機能することが各生理応答の発現につながるかという点に注目して解析した。その結果、増殖系、運動系においてはERK-MAPキナーゼが核内で機能することが必須であるが、一方、分化系においてはそれがむしろ細胞質において機能することが重要であることを見出した。 2.細胞増殖系においては、ERK-MAPキナーゼ系が幾つかの転写因子の機能制御を介して最終的にサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害蛋白質の一種であるp27^<Kip1>の発現を抑制し、これが細胞周期の進行において重要な役割を果たしていることを見出した。 3.細胞分化系においては、ERK-MAPキナーゼが細胞質においてNeurofilament(NF)Proteins、特にNF-Mをリン酸化することが重要であることを見出した。一方、ここではERK-MAPキナーゼの他にp38MAPキナーゼも同時に活性化され、活性化p38MAPキナーゼが核内において幾つかの転写因子の機能制御を介して、NF-Mの発現誘導に密接に関与していることを見出した。 4.細胞運動系においては、まず核内において転写因子、Elk-1がERK-MAPキナーゼによってリン酸化されることでc-fos遺伝子の発現が誘導され、次いでc-Fosがc-Junとheterodimerを形成することで転写調節領域にAP-1部位を持つMatrix metalloproteinase(MMP)-9、Rho E、Ezrin各遺伝子の発現が亢進され、これらが細胞運動亢進において重要な役割を果たしていることを見出した。
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