研究課題/領域番号 |
10470487
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
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研究分担者 |
真下 順一 昭和大学, 薬学部, 助手 (60054045)
江川 清 昭和大学, 薬学部, 講師 (00095879)
柴沼 筧子 (柴沼 質子) 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60245876)
西谷 直之 昭和大学, 薬学部, 助手 (10286867)
大場 基 昭和大学, 薬学部, 助手 (70297018)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | Hic-5 / パキシリン / PTP-PEST / c-fos / 転写 / 接着斑 / 過酸化水素 / 核移行 / Hic-5蛋白質 / 細胞接着斑 / 酸化ストレス |
研究概要 |
過酸化水素誘導性遺伝子として分離したHic-5蛋白質は、繊維芽細胞では接着斑に局在し、細胞外基質からのシグナル伝達に関与すると考えられるが、酸化ストレスにより接着斑から核へ可逆的に移行する。Hic-5の核での標的遺伝子を強制発現した細胞で検索したところ、c-fos遺伝子の発現が上昇することが明らかとなった。この遺伝子の5'-上流を持つレポーターを用いて解析した結果、核移行シグナルを付加したHic-5はその発現を上昇させたが、類縁体であるパキシリンにはそのような効果は見られなかった。c-fos遺伝子ではHic-5応答領域は5'-上流約1.5kbにあり、ここには多くの転写エレメントが存在する。しかし、血清応答エレメントとは異なっており、現在、それぞれの点突然変異体を作製して詳細な検討を行っている。この発現の意味は現在不明であるが、AP-1を介して細胞外基質遺伝子の発現を制御すると考えている。一方、既に相互作用因子として単離しているPTP-PESTに関し、酸化ストレスによるHic-5の核移行に対する効果を検討した。PTP-PESTの強制発現によりHic-5の核移行は有意に阻害され、チロシンホスファターゼ活性を欠失させた変異体でも同様な作用が見られた。PTP-PESTはHic-5のLIM3に結合することを既に明らかにしているが、この結合によりadapter蛋白質として作用している可能性が考えられる。Hic-5蛋白質は酸化ストレスにより局在を変化させるだけでなく、シグナル伝達の制御にも関与することが示唆された。
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