研究課題/領域番号 |
10480021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
横井川 久己男 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (60230637)
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研究分担者 |
河合 弘康 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (80026525)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 大腸菌O157 / 食品 / ベロ毒素 / verocytotoxin |
研究概要 |
牛枝肉、健康牛の糞便、下痢症患者の糞便から、約100株の大腸菌O157を分離し、その遺伝的多様性をパルスフィールドゲル電気泳動により確認した。これらの分離菌を用いて、大腸菌O157の低温での増殖特性を調べた。各種食品に大腸菌O157を接種し、4〜15℃にインキュベーションして経時的に細菌数を測定した。大腸菌O157の増殖は、5℃以下ではきわめて遅いが、8℃以上では温度の上昇と共に増殖速度も増加した。各種野菜類は、8℃で1日間後に1000〜10000倍に菌数が増殖するキュウリ等の野菜類と、きわめて増殖速度が遅いピーマン等の野菜類に大別された。保存温度が2℃上昇した場合(10℃)、増殖速度は数倍に増加した。保存温度のわずかな上昇が、大腸菌O157の増殖を著しく高めるため、温度管理の徹底が必要と考えられる。また、例えば4℃での増殖において、食品の種類が大腸菌O157の増殖速度に著しい影響を与えた。即ち、牛肉中における4℃での増殖は、牛乳中での増殖に比べて著しく高く、大腸菌O157が1細胞混入した牛肉は保存温度の管理が不十分な場合、集団食中毒の原因となり得ることが想定される。各種食品中で増殖した大腸菌O157のベロ毒素生産性も分析し、菌株により毒素生産量が異なるものの、食品の種類により生産量は大きく変動することが明らかとなった。
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