研究概要 |
総合的学習で特に必要とされる,新しい学習環境を構成するには,さまざまな意図的・教育学的な配慮がなされなければならないことを確認し,その方法を以下の3つの方向から検討できた。 ◇空間設計評価に関する研究 学校建築やその他の物理環境における様々な活動への対応について,建物設計,学校家具の種類や配置,掲示板等情報環境の配置などをデジタルカメラで撮影し,それを複数の評価者で評価することで,物理的な学習空間の教育的機能を明らかにした。 ◇学習環境の機能分析に基づく授業設計方法に関する研究 総合的学習における単元設計の手順が目標から学習活動をつくるのではなく,学習活動のストーリーから目標を練り上げる方法で行われることを明らかにし,その中で学習環境のありかたが「学び」を保障するかどうかを規定することを明らかにした。また,そのために学習環境の機能を核にした単元指導案の在り方などを提案した。 さらに,学習環境を構成する教師の意図についての調査を行い,どのような学習環境の機能が,どのような意図で利用されるかを検討した。 ◇学校情報流通モデルに関する研究 学校での情報流通調査を行い,それをもとに学校における情報流通を促進する条件を同定し,イントラネットモデルを構築した。また,インターネットを利用した共同学習などの総合的学習における,新しい学習形態モデルを検討した。
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