研究課題/領域番号 |
10480084
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 俊一 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50143649)
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研究分担者 |
岡村 寛之 広島大学, 工学部, 助手 (10311812)
土肥 正 広島大学, 工学部, 助教授 (00243600)
尾崎 俊治 広島大学, 工学部, 教授 (10034399)
高橋 敬隆 早稲田大学, 商学部, 助教授
海生 直人 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (80148741)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 性能評価 / 信頼性 / 確率モデル / 拡散近似 / 待ち行列 / データベースシステム / 交換システム / 持ち行列 / 情報通信システム |
研究概要 |
本研究は、性能評価と信頼性解析を融合することで、故障や費用構造を伴うこれらの情報通信システム設計・運用を支援するための新しい性能評価モデルを開発することを目的とし、以下の研究成果を得た。 1.研究代表者である木村は、一般に連続時間マルコフ過程として定式化される待ち行列システムに対し、その厳密解と整合する統合的拡散モデルを構築した。この拡張により新拡散モデルの適用できる待ち行列のクラスが飛躍的に拡大され、近似系内客数分布が明示的に表現されたことは、本研究の重要な成果の1つである。この研究成果は、まず有限待合室・複数窓口待ち行列GI/G/s/s+rの性能評価に応用され、国際会議で発表した(研究成果報告書・資料4)。この論文の関連研究として、Poisson到着待ち行列M/G/s/s+rの性能評価尺度に対する種々の近似式間の等価関係を調べ、その理論的成果を論文(同資料12)としてまとめた。新拡散モデルに関する研究成果は、より一般的な形で2編の論文(同資料10・11)にまとめられ、国際会議で発表した。 2.岡村・土肥・海生・尾崎は、1981年に木村によって研究されたN-政策に従うM/G/1待ち行列に対する拡散モデルを2つの方向に拡張した。1つの方向はバケーションの導入であり、今1つの方向はサーバの故障を導入したことである。前者については論文(同資料9)にまとめられ、後者については論文(同資料1)にまとめられている。 3.土肥・海生・尾崎は、チェックポイント設定方式によるデータベースシステムの高信頼化に関する研究を行い、障害回復方策に関する2編の論文(同資料2・6)を発表した。また、土肥・尾崎は、待ち行列ネットワークの性能評価のツールとして有用な一般化確率ペトリネットを用いて、分散システムの障害回復動作の挙動解析を行い、その成果を論文(同資料3)としてまとめた。ここにも、本研究の主たる目的である性能評価と信頼性解析の融合が実現されている。 4.岡村・土肥・尾崎は、省電力の観点から、コンピュータシステムの自動スリープスケジューリングに着目し、電力有効性に関するある性能評価基準を最大にする最適スリープ時間を求めるための確率モデルを構築した。これは、本研究の目的の1つである費用構造を仮定しない新たな性能/信頼性尺度の確立に関する成果である。この研究成果は2編の論文(同資料5・8)にまとめられている。 5.高橋は,通信システムへの拡散モデルの応用として,集団到着・複数窓口待ち行列として定式化される交換システムの回線留保の影響について調べ,論文(同資料7)としてまとめ発表した。
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