研究課題/領域番号 |
10480114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松井 剛一 筑波大学, 機能工学系, 教授 (80029496)
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研究分担者 |
榊原 潤 筑波大学, 機能工学系, 講師 (10292533)
文字 秀明 筑波大学, 機能工学系, 講師 (10220112)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | FBR / 局所閉塞 / 流動場 / 対流熱伝達 / PIV / LIF / 屈折率整合 / 多孔質体 / 輸送現象 / 速度場 / 温度場 / 屈折率調整 / 粒子充填層 / 高速増殖炉 / 可視化計測 / 多孔質 |
研究概要 |
本研究は、高速炉の局所閉塞事故評価に関して多孔質状閉塞内外の熱流動場に関する実験研究である。閉塞形態として粒子充填型閉塞を想定し、試験部に球形ガラス粒子を充填した実験装置を製作した。56.9wt%ヨウ化ナトリウム水溶液とパイレックスガラス球を用いる閉塞物内部流動の可視化計測手法を確立した。ついで、20mm球および10mm球ガラス粒子正方格子粗充填と20mm球粒子千鳥型密充填の3種類の充填層閉塞内と周辺速度場の流動構造をPIVにより明らかにした。充填層閉塞内では直進流、偏向流、傾斜流、分岐流、合流の特徴ある流れや渦発生の特徴が見られた。粒子間空隙域が連続する方向に流体は速く流れ、粒子占有域では粒子が抵抗となり流体は低速度となるが、方向を変えて速度を回復する。壁境界とサブチャンネル間の境界による非対称性により、充填層閉塞内流れは主流方向流れと横(健全側)方向流れに大きく二分される。健全側では、閉塞測からの流入により下流に行くに従い流れは発達し速度の増加とともに速度分布も発達した。閉塞下流では閉塞側では粒子間空隙域からは直進噴流が流出し、健全側から流れは層状に直進し、これらはすぐには混合しないことが示された。PIVとLIFによる温度場速度場同時計測を行った結果、加熱速度場では充填層閉塞内外での自然対流上昇流が確認され、粒子間空隙内の流れの促進など対流熱輸送の構造的特徴が見られた。また、加熱面からのガラス粒子への直接熱伝導やガラス粒子から流体への熱伝達も生じていると推測される結果を得た。充填層閉塞下流では粒子間空隙域より流出した高温流体ジェットが確認されたが、下流では混合が進み、次第に均一温度場へ向かう。以上より、充填層閉塞は流体運動を妨げ、加熱壁面付近の流体温度を上昇させ、自然対流を発生させる、一方、閉塞内部では合流および分岐流が流体混合を促進する働きをすると言える。
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