研究課題/領域番号 |
10480140
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
花木 啓祐 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00134015)
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研究分担者 |
長谷川 聖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00323519)
栗栖 太 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30312979)
糸川 浩紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90302778)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 硝酸態窒素除去 / 亜酸化窒素 / 硫黄脱窒 / 地下水 / 農地土壌水系 / 一酸化窒素 / FISH法 / Thiobacillus denitrificans / 亜酸化窒系 / 脱窒 / 農地 / 畑地 / 水田 / 硫黄 |
研究概要 |
バッチ実験により、硫黄脱窒を実地施用するにあたっての、最適な環境条件を検討した。その結果、pH調整のため、炭酸カルシウムを元素硫黄と同時に土壌に埋め込むことで、脱窒がスムーズに進行することが確認された。また、適用区域が重量含水率40%以上の高含水率に保たれるように設定し、より無酸素に保つことで、充分な硝酸態窒素除去及びN_2O発生割合の軽減が可能となることがわかった。しかし、その場合、還元状態が進みすぎて、硫化物が生成するのはできる限り抑える必要があり、導入水量の適切な管理が必要といえる。 土壌カラム試験では硫黄の埋込法の検討を行った。その結果、土壌と硫黄を混合した層を数十cmにわたり設けなくとも、数cmの層状に硫黄を埋め込むのみで、その層で、十分な硝酸態窒素除去が可能であることが確認された。これは実用化する場合に、実地施工がより簡易な方法でよいことを示している。また、有機物が存在しても、硫黄脱窒と従属栄養的脱窒が同時に進行し、硫黄脱窒の活性も十分保たれることがわかった。有機物添加は、特にNO(一酸化窒素)の発生量を抑えるのには有効であることが、実験結果より明らかとなったが、有機物の存在は硫酸還元を促進するデメリットの方が大きいことから、硫黄脱窒の適用区域には、有機物の流入を極力抑えるのが良いと結論づけられた。 FISH法による硫黄脱窒細菌Thiobacillus denitrificansの検出では、純菌検出は十分行えることが確認された。しかし、土壌中での検出においては、土壌の自家蛍光と、probeの土壌粒子への非特異結合が問題となることが、滅菌土壌を用いた実験から明らかとなり、今後の更なる検討が必要と考えられた。
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