配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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研究概要 |
ミトコンドリアタンパク質の多くは,サイトゾルで前駆体として合成された後,ミトコンドリアに移行する。プレ配列を有する前駆体は,ミトコンドリア外膜と内膜の膜透過装置の働きで,外膜と内膜を通過して,マトリクスまたは内膜に移行する。ADP/ATPキャリア(AAC)などのキャリアタンパク質はプレ配列を持たないかたちで合成され,外膜のみを通過して,内膜に組み込まれる。 プレ配列を有する前駆体について,サプレッサーtRNA法を用いて,プレ配列中の様々な部位に,光反応性の非天然アミノ酸残基を部位特異的に導入した。この前駆体と膜電位を消失させたミトコンドリアをin vitroでインキュベートすることによりミトコンドリア外膜透過反応中間体を生成し,光照射によって架橋反応を行った。架橋産物の解析の結果,プレ配列の外膜透過は,これまで考えられていたような成熟体部分のunfoldingとは共役する必要がないことが明らかになった。続いて,消失させた膜電位を復活させることにより,外膜膜透過反応中間体の内膜通過を促し,Tom22の膜間部ドメインは,外膜膜透過装置から内膜膜透過装置への前駆体の引き渡しの効率を高めていることを見いだした。 AACについて,やはりサプレッサーtRNA法を用いて,ポリペプチド鎖中の様々な部位に光反応性の非天然アミノ酸残基を部位特異的に導入した。様々なステージのミトコンドリア外膜透過反応中間体を生成し,光照射によって架橋反応を行った。架橋産物の解析の結果,ステージ依存的にAACが外膜の受容体Tom70,チャネルタンパク質Tom40,膜間部および内膜の膜透過装置構成タンパク質/シャペロンであるTim9,Tim10,Tim22等と順次,相互作用していく様子が,スナップショットをとるように明らかになった。
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