研究課題/領域番号 |
10480193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 洋太 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20260622)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 染色体複製 / ORC / 細胞周期 / チェックポイント制御 / 複製開始 |
研究概要 |
Origin recognition complex(ORC)は出芽酵母において複製開始点に結合する蛋白質複合体ととして同定された。ORCは各種複製蛋白質が集合して機能する祭のlanding padとして働くものと考えられている。また、いくつかの解析結果は、転写のサイレンシングや、チェックポイント制御、細胞分裂のようなDNA複製以外の過程にも関与する可能性を示唆している。しかし、このような過程にどの程度ORCが関与しているのかは明らかでない。本研究において私は分裂酵母のORCの5番目のサブユニットOrp5(Orc related protein 5)の解析を中心におこなった。orp5遺伝子は細胞の生育に必須であり、orp5蛋白質の枯渇は不完全なS期を引き起こし、その結果細胞はM期にはいれない。Orp5遺伝子の3種類の高温致死正変異を単離し解析をおこなった結果、Orp5が複数の分離可能な機能(複製開始、S期の進行、S/Mチェックポイント制御、細胞分裂)を持つことが明らかとなった。Orp5-H19変異株は非許容温度で複製開始ができずS期が完了するまでM期に進入しないというチェックポイント制御が異常になる。Orp5-K37変異株はG1期をでるが、その後S期の途中で停止する。Orp5-H37変異株ではDNA複製は正常に完了するがその後M期に入れない。さらにOrp5-H37変異株はrad3-cds1に依存するDNA損傷チェックポイント制御が働かなくなっている。以上の結果から、ORCはこれら諸過程のための重要なクロマチン構成因子であり、細胞周期の正常な進行をつかさどっているものと考えている。
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