研究課題/領域番号 |
10480215
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 金沢大学 (1999-2000) 大阪大学 (1998) |
研究代表者 |
小川 智 金沢大学, 医学部, 教授 (90283746)
|
研究分担者 |
堀 修 金沢大学, 医学部, 助手 (60303947)
玉谷 実智夫 大阪大学, 医学部, 助教授 (30294052)
遠山 正彌 (遠山 彌) 大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
山下 俊英 大阪大学, 医学部, 助手 (10301269)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 熱ショック蛋白 / エネルギー代謝 / ストレス応答 / トランスジェニック動物 / 虚血レポーター / 遺伝子治療 |
研究概要 |
虚血環境下における遺伝子発現の制御は、脳血管障害の遺伝子治療を考える上で必須のテクノロジーである。その第一歩として、脳虚血におけるheat shock protein(HSP)72によるストレス応答を、レポーター遺伝子およびそれを導入したトランスジェニックマウスを用いて検討した。この虚血レポーターのin-vitroにおける発現を確認するため、次にSV40の核移行シグナルを付けたHSPプロモーター遺伝子と、βgalactosidase遺伝子(lacZ)とを組み合わせたレポーター遺伝子を導入したtransgenic mouseの作成を試みた。このマウスを用いて、片側頸動脈閉塞および再潅流を行うと、虚血ストレスによるレポーター遺伝子の発現が見られ、核の青染が起こることが確認された。また、申請者らは、中枢神経系で神経細胞に比してアストログリアが環境変化に極めて強いことに注目し、ラット培養アストロサイトを低酸素ストレスに暴露する系を用い、新規小胞体ストレス蛋白ORP150、SERP1のクローニングに成功した。ストレス応答の場で、神経細胞がこれらストレス蛋白の発現に乏しい事実から、小胞体の機能不全としての神経細胞死を提唱してきた。小胞体の機能不全を救済することが神経細胞死を救うと言うこの研究を発展させ、ORP150のレポーター遺伝子を作成すべく、現在プロモーター領域の同定を行っている。 ストレス蛋白のプロモーターを用いたレポーター遺伝子のtransfection系やそれを導入したトランスジェニックマウス虚血ストレス応答の解析に有用であることが示唆された。またそれらはストレス応答の簡便な定量化、可視化も可能ることで脳虚血の研究に役立つと考えられ、また治療に関しても今後新たな可能性を提示するものと考えられる。
|