研究課題/領域番号 |
10480236
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
米田 嘉重郎 東京医科大学, 医学部, 助教授 (90074533)
|
研究分担者 |
金澤 康徳 自治医科大学, 医学部, 教授 (10010399)
金沢 真雄 東京医科大学, 医学部, 講師 (10147184)
田中 彰彦 東京医科大学, 医学部, 助手 (40287149)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
|
キーワード | 2型糖尿病 / 高血糖 / 原因遺伝子マッピング / 連鎖解析 / マイクロサテライト / SDTラット / 耐糖能 / QTL解析 / ラット / 免疫組織 / II型糖尿病 |
研究概要 |
ごく最近、非肥満性の2型糖尿病を自然発症するSDTラットが、鳥居薬品研究所で確立された。この系統の特徴として、(1)雄では16週令以降に耐糖能低下、20週令以降に糖尿病発症を認める、(2)雌雄ともに非肥満でインスリン抵抗性の兆候も認められない、(3)発症後にはβ細胞数の著明な減少と膵管の増生や線維化が認められる、(4)発症後、50週令以降の全個体に白内障、網膜症が認められるなどがあげられる。本研究ではSDTラットにおける糖尿病形質に関与する原因遺伝子を連鎖解析とQTL解析によりラット染色体上にマッピングした。さらに、これらの原因遺伝子座と相同なヒトの染色体領域を推定した。以下にそれらの要点を述べる。 戻し交配分離個体[(BN×SDT)×SDT]の雄319匹について、経口糖負荷試験を行い8.46%(27/319)が発症することを確認した。さらに膵組織の二重免疫染色標本を解析し、発症を確認した。耐糖能低下に関与する原因遺伝子の連鎖解析を行ったところ、ラット第1、2、11、18およびX染色体上に劣性遺伝子座の存在が強く示唆された。さらに、耐糖能に関する量的形質遺伝子座(QTL)解析を実施し、連鎖解析の結果とほほ一致して、Niddm/sdt1,2,3,4,および5のQTL遺伝子座が検出された。また、各QTLの組み合わせが、耐糖能低下に強く影響することが明らかとなった。耐糖能低下作用が強かったNiddm/sdt1はヒト15q14-26ならびに11cen-q15に、Niddm/sdt2は4q26に相同すると推察された。この領域には、これまでヒト2型糖尿病に関連した遺伝子が報告されていない。したがって、我々がSDTラットにおいて発見した耐糖能低下作用の強い劣性遺伝子Niddm/sdt1および2は、ヒトNIDDM1-3とは異なることが明らかとなった。
|