研究課題/領域番号 |
10490019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
田中 浄 鳥取大学, 農学部, 教授 (50124350)
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研究分担者 |
山内 靖雄 鳥取大学, 農学部, 助手 (90283978)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | アスコルビン酸 / 過酸化水素 / 活性酸素 / 冠水ストレス / 嫌気ストレス / ジベレリン合成 / スーパーオキシドジスムターゼ / ディファレンシャルディスプレー / 遺伝子発現 / 冠水耐性イネ / グルタチオン / アスコルビン酸ペルオキシダーゼ / イネ / カタラーゼ |
研究概要 |
国際イネ研究所から入手した冠水耐性イネ品種(Oryza sativa L.FR13A)IR42)と感受性品種(Oryza sativa L.IR42)を用いて、冠水耐性機構の解明、冠水耐性に関わる遺伝子の単離を試みた。両品種を冠水処理した時に、両品種ともに過酸化水素の蓄積が観察された。冠水解除後、耐性品種において速やかに過酸化水素が消失したが、感受性品種では過酸化水素が依然として存在した。冠水時、冠水後の活性酸素消去酵素の変動を調べたところ、耐性イネ品種において、冠水解除後、スーパーオキシドジスムターゼ活性が顕著に増加した。また、冠水時、両品種ともにアスコルビン酸の還元型/酸化型の比が低下したが、冠水解除後は、感受性品種は低下したままであるのに対して、耐性品種は顕著に上昇した。以上のことより、冠水耐性品種はスーパーオキシドジスムターゼによって冠水解除後の活性酸素障害を防御するとともに、アスコルビン酸の還元/酸化型比を高めることにより冠水耐性を発揮することが判明した。 ディファレンシャルディスプレー法により冠水誘導性遺伝子の発現を調べた。冠水時、耐性イネ品種で特異的に発現する遺伝子として、ジベレリン合成に関わる遺伝子とホモロジーの高いcDNA断片、プロテオソームとホモロジーの高いcDNA断片、病気抵抗性とホモロジーの高いcDNA断片が見いだされた。これらの結果は、ジベレリンを合成して生長を高めること、不要な蛋白質を分解することなどが植物の冠水ストレス防御機構に関わる可能性を示している。
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