研究課題/領域番号 |
10554022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
徳丸 宗利 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60273207)
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研究分担者 |
藤木 謙一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20303597)
小島 正宜 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70023687)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 太陽風 / CME / 惑星間空間シンチレーション / 計算機トモグラフィ / 電波観測 / アレーアンテナ / プラズマ / トモグラフィー法 |
研究概要 |
太陽圏イメージング装置開発のための基礎実験、および、関連する以下の研究を行なった。 (1)イメージング装置開発に関する基礎実験 初年度は、太陽圏イメージング装置の設計、部品の選定・開発をおこなった。微弱な電波源を観測するためには、都市型電波雑音を約30dB減衰させることが必要である。アンテナの形状を検討した結果、フェーズドアレーを採用し、その周囲には金属製の網フェンスを設置することにより、電波雑音の影響を-30dB軽減できることがわかった。イメージング装置を実現するために、物理面積で3500m^2のアンテナを考えており、このアンテナは16384素子の半波長ダイポールで構成される。この場合、受信部までに必要な種々の部品もほぼ同数必要である。そのため、量産用のダイポール、シュペルトップ、コネクタ等を全て試作し、それらの特性を評価した。コネクタの抵抗損は実用レベルである-0.02dBを達成している。また、使用するケーブル(MFH-8AC)の正確な波長短縮率、損失の測定をおこなった。 二年度は、初年度で設計した部品類を実際に組み立てた際、アンテナとして機能することを確認するために、小型のフェーズドアレーアンテナ(東西8m、南北4m、128素子)を設置し、その特性を評価した。その結果、アンテナの給電点インピーダンスは約170Ωであり、これは計算値とよく一致することがわかった。次に、受信機を接続して、太陽やQSO天体を観測した。その結果、ビームサイズ、システム温度、開口面積は、それぞれ、6.5^。(半値幅)、248K、17m^2を得た。これらの結果も計算値と良い一致を示している。 以上より、太陽圏イメージング装置は、試作したアンテナの素子数を増やすことにより実現できると期待される。 (2)関連した研究 IPS観測によるコンパクト低速太陽風分布と光球面磁場との対応関係や、惑星間空間擾乱の三次元的な伝搬の特徴の研究をおこなった。解析には科研費で購入したワークステーションを用いた。また、解析した手法は、太陽圏イメージング装置のデータにそのまま適用することができ、太陽圏イメージング装置の観測がにより、飛躍的に研究が進むと期待できる。
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