研究課題/領域番号 |
10554041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
森 和亮 神奈川大学, 理学部, 教授 (60029709)
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研究分担者 |
関 建司 大阪ガス(株), 研究開発部, 主任研究員
武田 定 北海道大学, 理学部, 教授 (00155011)
西本 右子 神奈川大学, 理学部, 助手 (70241114)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1998年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | ガス吸着材 / ジカルボン酸銅 / 細孔物質 / ジカルボン酸錯体 / 細孔 / マイクロポアー物質 / 気体吸蔵 / 気体貯蔵 / ジカルボン酸銅(II) / 工業的利用 |
研究概要 |
(1)これまでに広く工業的に認知されている活性炭・ゼオライト・多孔質ガラスなどがあるが、本研究では、産業界への応用を計ることを目的として新規な細孔物質であるジカルボン酸銅(II)を開発している。特に、気体貯蔵効率が高いマイクロポアー物質としてテレフタル酸銅(II)などのジカルボン酸銅(II)の合成およびその改良を行った。 本年度は、酢酸銅(II)-水和物型の二核構造のカルボン酸銅(II)を直線性のジカルボン酸で結びつけた二次元格子を、ピラジン・トリエチレンジアミンで架橋させて三次元網目状の細孔構造の構築に成功した。 (2)<細孔物質の合成>ジカルボン酸(テレフタル酸)錯体に不均一反応によってピラジンおよびトリエチレンジアミンを導入した。トリエチレンジアミンではいずれも青色の粉末としてほぼ定量的に目的物を得ることに成功した。元素分析および、室温での有効磁気モーメント(μ_<eff>)、およびエックス線粉末パターンから、予想どうりジカルボン酸で架橋された二次元格子がトリエチレンジアミンで架橋された三次元網目構造を形成していると思われる。等圧吸着線および等温吸着線測定を行ったところ、ジカルボン酸錯体に比べて吸着量が多くなっていることが分かった。ロジウム(II)錯体、モリブデン(II)錯体、ルテニウム(II,III)錯体でも機能性細孔物質の合成に成功した。 (3)本研究で、テレフタル酸銅(II)などのジカルボン酸銅(II)錯体によって、熱的安定性の高く且つ気体貯蔵効率が高いマイクロポアー物質を創成するための知見を得ることに成功した。このジカルボン酸銅(II)の開発を進めれば、天然ガス自動車用のガス吸着材としての応用が可能との指針を得た。触媒、分子フルイへの応用についても有望な結果が得られた。
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