研究課題/領域番号 |
10554043
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 大阪大学 (1999-2000) 東京大学 (1998) |
研究代表者 |
村田 道雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40183652)
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研究分担者 |
内海 博明 日本電子株式会社, 研究員
橘 和夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70142081)
松森 信明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50314357)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1998年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | NMR / スピン結合定数 / J値 / 立体配置 / 立体配座 / 天然物 / マイトトキシン / アンフィジノール / 鎖状構造 |
研究概要 |
天然有機分子の構造決定は、この20年NMRの長足な進歩によって飛躍的に迅速化、高精度化した。それに伴って、結晶性の低い化合物であっても、分子量が大きく複雑な化合物であっても構造が決定できるようになってきた。 天然有機化合物の構造解析法は、X線回折法もしくは、NMRを中心とした方法に大別されると言ってよい。最新のNMR技術が苦手とする構造解析の分野があり、そのかなりの部分は相対立体配置(不斉炭素のR^*,S^*の帰属)の帰属である。特に、鎖状構造では困難なことが多く、また、このような天然物は普通結晶化しないので、鎖状化合物の立体配置が未解明のまま残されていることが多い。そこで、本基盤研究(B)展開研究では、鎖状構造に適応可能な非経験的NMR解析法を考案し、実践と通じて方法論を確立した。すなわち、スピン結合定数のうち、炭素と水素の2および3結合離れたJ値を用いれば、かなりの部分の1,2-および1,3-置換体の立体配置と立体配座が判明することが分かった。この方法(JBCA法)を用いれば、優位な回転配座が2つ存在する場合でも、立体配置を知ることができる。すなわち、2つの配座の平均から得られるJ値は、アンチ型とゴーシュ型の両者の平均的な値をとる場合あがる。これをJ値から判断でき、さらの他の位置の-水素のJ値を利用することができれば、配座の混合物を2つの配座に分離して考えることができる。本方法の導入によって、配座交換のかる系についても立体配置解析ができることになった。具体的には、JBCA法によって、マイトトキシンやアンフィジノールといった鎖状化合物の立体配置も明らかにすることができた。
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