研究課題/領域番号 |
10554045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒田 玲子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90186552)
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研究分担者 |
神藤 洋爾 福井大学, 工学部, 教授 (70020229)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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キーワード | 固体反応 / 固体CDスペクトル / エナンチオ選択性 / 装置開発 / 変調偏光分光法 / CD分光計 / 固体光反応 / エナンチオ選択反応 / 光反応 |
研究概要 |
固体状態は溶液とは異なったユニークな性質を示し、特異な反応を行うことがある。我々はアキラルな分子が光環化反応でキラル生成物を生じる際に、溶液中ではラセミ体が出来るのに対して、キラルなホスト分子との包摂化結晶中ではエナンチオ選択的に反応が進むことを見つけ、その原因を包接化合物の結晶構造から明らかにした。この反応をX線構造解析および固体のCDスペクトルで追跡した。反応途中で結晶格子は乱れれるが、1個の単結晶を用いて、反応前後の構造を決定することが出来た。ゲスト分子の構造は大きく変わるのに対し、ホスト分子はほとんど不変であった。ホスト-ゲスト間の水素結合は保たれていた。反応過程の固体状態のCDスペクトルも等吸収点を示した。 固体状態で初めて具現されるキラリティーを観察するためには固体状態のCDを測る必要がある。しかし、巨視的異方性に留意しないと偽のピークをCDと誤解してしまう。巨視的異方性をシグナルとして測定して消去し、artefactのない真のCDスペクトルを得るための固体専用CD測定装置を開発し、ほぼ完成することが出来た。これは通常よりも質の良い光電子倍増管とphotoelastic modulatorを用い、検光子の光路への出し入れ、回転、サンプルの回転を可能とし、50kHz,100kHzが同時測定できるようにlock-in-amplifierも2種使用するなど工夫を凝らした。サンプル保持装置も新たにデザイン作成し、サンプルの着脱、回転が可能とした。単結晶、フィルムに応用した。
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