配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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研究概要 |
酒石酸誘導体,アルキルグルコシド,及びカルボン酸グルカミドの3種の新規光学活性界面活性剤をミセル動電クロマトグラフィーにおける擬似固定相として使用し,その光学異性体識別能について検討した。酒石酸誘導体としては,二硫酸2,3-ジドデシルオキシ-1,4-ブチレンビストリエチルアンモニウム塩が優れた分離能を示し,数種のPTH-アミノ酸,抗マラリア剤であるプリマキン,気管支拡張薬であるプロカテノール,利尿薬であるインダパミドのエナンチオマーを分離できた。アルキルグルコシドとしてはドデシルD-グルコピラノシル6-硫酸ナトリウム塩及びヘキシルD-グルコピラノシド6-硫酸ナトリウム塩を用いた。どちらもほぼ同様の結果を示し,数種のPTH-アミノ酸の分離が可能であった。N-ドデカノイル-N-グルカミドナトリウムは数種のダンシルアミノ酸及びPTH-アミノ酸の分離が可能であった。硫酸エステルなので中性でも酸性条件でも利用できる点が特長である。アミノ酸誘導体以外ではトルペリソンエナンチオマーの分離も可能であった。本研究ではキャピラリーエレクトロクロマトグラフィーによる光学異性体分離についても検討した。カラムとしては充填キャピラリーと中空キャピラリーの2種を検討した。充填キャピラリーカラムとしては内径100μmのキャピラリーにダイセル化学工業製ODタイプ充填剤を用いた。中空キャピラリーカラムとしては内径20μmのキャピラリー内壁にアビジンを吸着させて用いた。どちらも同じ固定相を用いる高速液体クロマトグラフィーよりも光学異性体の分離に優れた性能を示した。
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