研究課題/領域番号 |
10555034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清野 慧 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40005468)
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研究分担者 |
人見 宣輝 高エネルギー加速器研究機構, 共通研究施設, 教授 (30300669)
張 世宙 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30282099)
高 偉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70270816)
東 保男 高エネルギー加速器研究機構, 共通研究施設, 助手 (70208742)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1998年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 測定 / 形状 / 円筒 / 母線 / 加速器 / 3点法 / 精度 / 基準 |
研究概要 |
現在、長さが10kmに及ぶ次世代の直線加速器の開発計画が進んでいる。この加速器本体は超精密加工及び拡散接合技術で作られる長さが約1.5mの加速管を連結して構築することになる。加速器本体の構築という観点からは、外見からは円筒に見える10kmの長さの粒子が走るトンネルの真直度が問題となる。このため、高い精度で長尺円筒の真直度を測定する技術が要求されている。本研究では、5mの長尺円筒の超精密測定システムを実現し、この次世代直線加速器構築のための真直度測定システムの設計におけるエラーバジェット用の基礎データを得ることを目的に研究を進めた。まず、長尺円筒の真直度測定に最も有効な3点法において、複数のプローブのゼロ点誤差が最大な誤差要因であることを明らかにした。このゼロ点誤差を基準原器を用いずに、円筒試料の形状測定データのみから決定する新しい手法を提案し、理論的にその有効性を示した。次に、提案のゼロ点調整法の有効性を確認するため、約lmの円筒試料を用いた基礎実験を行った。実験結果から、提案の有効性が確認された。また、単独のプローブの線形誤差及び感度の違いが本手法の精度に大きな影響を与えることも明らかにし、自律校正などの手法を用いてこれらの誤差要因の補正を行うことでゼロ点調整精度が向上することを確認した。さらに、提案のゼロ点調整法による結果を原理の異なる方法によるクロスチェックをするため、従来のピッチングを補正した2点法及び反転法による測定を行った。ほぼ一致した形状が得られ、本研究の手法の高い信頼性を示した。また、3つの3点法プローブユニットと走査ステージからなる5mの長尺円筒測定システムを構築し、長さ1.5m、直径60mm模擬加速管を3本つないだコンポーネントの真直度測定に本手法を適用した。その結果、プローブの安定性で決まる限界まで3点法プローブユニットのゼロ点調整誤差を自律的に調整でき、長尺円筒の高精度真直度測定に成功した。
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