配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1998年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
|
研究概要 |
本研究では,メッキ,拡散処理,コーティングおよびショットピーニングなどの表面改質材および表面改質法について,通常の油潤滑下から真空環境下に至る広範囲の運転条件下において,ピンオンディスク試験機,二円筒試験機および歯車試験機を用いて運転試験し,これらの損傷および表面強さを実験的に明らかにするとともに,損傷面の観察,フラクタル次元解析などにより表面損傷機構を解明することを目的とする.また,これらの運試験中の振動,騒音および歯元応力をFFT,ウェーブレット変換などにより解析し,歯面損傷の予知・診断技術を確立する.歯面損傷対象として,摩耗,歯面疲労およびスコーリング損傷に及ぼす環境の影響の解明,表面強さ向上による歯車装置のコンパクト化,歯面損傷予知・診断技術の確立なども目指している. 上記目的に対して,実験,解析することにより得られた成果の概要は次のとおりである.表面改質ローラの面圧強さは表面改質しないものに対して上昇し,この上昇は3D BEM解析により,主に表面改質材の機械的性質に起因する接触応力の低下となじみが主原因であることが明らかとなった.まためっき,熱拡散処理,浸硫歯車の摩擦係数は表面改質処理を施していないものに対して小さく,歯形曲線の変化と歯元ひずみの変化は対応した.ピッチングおよびスポーリング損傷をモデル化したローラ試験により,動的ひずみ波形をウェーブレット変換することで,両損傷形態を区別することができた.さらに,歯車試験における動的歯元ひずみの測定とウェーブレット変換解析により歯面損傷が予知できることおよび損傷歯の同定ができることが明らかとなった.
|